よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料1-2】令和8年度研究事業実施方針(案) の概要(厚生労働科学研究) (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業
令和7年度予算額

578,610千円

事業概要(背景・目的)
新興感染症・再興感染症は、その発生のたびに治療薬の発達や予防接種の普及によって制御されてきたが、未知・既知の感染症は今後も再び猛威
をふるう可能性を有している。インフルエンザや溶連菌感染症等これまで一定の流行動向をとっていた感染症が季節を問わず流行し、世界各地に拡
大しているエムポックスが日本国内でも継続して確認されている。また、訪日外国人旅行者の増加等により、感染症の輸入事例の増加も懸念される。
特にワクチンについては、麻疹等のVPD(Vaccine Preventable Diseases) の流行等が懸念されることを踏まえ、ワクチンの安全性や有効性を検証する
質の高い疫学研究や、ワクチンの安全性等のモニタリング等に資する全国の接種記録等のデータベースを用いた研究の実施等、効果的かつ効率的
な評価体制の構築等が求められている 。
このような状況の中、平時における感染症危機管理機能の強化、迅速かつ正確な病原体診断を全国規模で実施できるラボネットワークの整備、感染
症指定医療機関の機能の充実、感染症発生時に備えた水際対策の充実 、安全性及び有効性を踏まえた費用対効果の高い予防接種体制の構築等
が必要である。本事業では次の感染症危機に備えるべく、必要な行政対応の科学的根拠を示し、感染症から国民の健康を守るための研究を実施す
る。

令和8年度概算要求のポイント
・環境中における薬剤耐性微生物及び抗微生物剤の調査法等の確立のための研究【継続】
環境水の薬剤耐性及び抗菌薬の状況についての調査方法確立、全国的な環境水モニタリング、環境中の薬剤耐性や抗菌薬がヒトへ与える影響、薬
剤耐性ワンヘルスの研究推進を実施し、日本の環境AMR及び残留抗菌薬の調査法の確立と実態調査および国内及び海外の環境AMR文献レビュー
とリスクアセスメントを行う。
・電子カルテ情報、レセプト情報、感染症届出情報等のマルチデータソースを活用した感染症対策分野における医療DX推進に関する研究【継続】
電子カルテ情報共有サービス及び感染症サーベイランスシステム等のシステム間の連携方法、検査結果情報の効率的な収集方法、及び電子処方
箋情報に基づく感染症サーベイランスへの活用等を検討を継続しているが、具体的な実装を視野に入れた検討が不足しているため、さらに加速しつ
つ、早急に検討を進める必要がある。
・予防接種施策の推進及びワクチンの評価に資する研究【新規】
・一類感染症等の患者発生時に備えた臨床対応及び行政との連携体制の構築のための研究【新規】
・バイオテロ及び生物学的脅威に対する我が国の危機対応能力及びバイオディフェンス戦略の基盤強化に資する研究【新規】

これまでの成果概要等
・研究の成果を、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会に設置されたワクチン評価に関する小委員会に報告し、予防接種法上の定期接種に位置
付けるかどうかについての議論に資する情報提供を行った。(令和7年度継続中)
・「高齢者施設における薬剤耐性菌対策ガイド」を作成し、令和7年3月19日を目処に発出予定である。今後、本ガイドの普及・啓発に努めることで、地
域全体の感染対策のレベルの向上に寄与することができる。(令和4~6年度)
・「急性弛緩性麻痺を認める疾患のサーベイランス・診断・検査・治療に関する手引き」(第 3 版)が更新された。(令和4~6年度)

36