よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【資料1-2】令和8年度研究事業実施方針(案) の概要(厚生労働科学研究) (28 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57788.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第144回 5/14)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

令和8年度新規研究課題の具体的な研究内容等
〈臓器・組織移植分野〉
・ 「臓器提供意思表示」に関する科学的根拠に基づく啓発活動
マニュアルの作成(令和4年度)
・ 家族との対話を支援するAIツールの開発(令和4年度)

国民全体における
臓器提供の意思表示
救急・集中治療現場における
ポテンシャルドナーの抽出
臓器提供に関する
説明と同意
脳死判定
臓器提供
あっせん

人的資源の確保
臓器搬送
移植実施
施設A

臓器提供
施設

施設間連携

・ 医学教育・看護教育モデル・コア・カリキュラム改訂(令和4・6年度)

・ 入院時重症患者対応メディーエーターの育成(令和5年度)
・ 臓器提供施設連携対策構築事業の拡充
・ 不可逆的全脳機能不全の診断と臓器提供の情報提供に関する実態調査
(令和5年度)
・ 法的脳死判定マニュアルの改訂(令和6年度)
・ 臓器提供を見据えた患者管理マニュアルの改訂(令和6年度)
・ 臓器あっせん機関の複数化
・ レシピエント選択基準の精緻化
・ 移植登録施設の複数化 -移植実施施設の実績の見える化

(1)臓器提供にかかわる医療者の
行動変容に資する研究

(2)移植実施施設の院内および
連携体制強化に資する研究

「脳死とされうる状態」に該当する者のうち、実際に当
該状態と診断された者の割合は、約30%にとどまる。
近年臓器提供体制が拡充され、臓器提供数は漸増し
ているものの、患者対応の第一線で活躍する医療
チーム内での終末期対応や臓器・組織提供への意識
向上が、今後臓器提供数増加に向けて改善する余地
があると思われる。本研究課題では、近年の臓器提
供体制の拡充による救急・集中治療現場の診療実態
や臓器提供に関する意識の変化に関して量的及び質
的に客観的評価を行い、今後の課題を抽出し、終末
期対応や臓器・組織提供への意識向上や行動変容に
向けた臓器・組織提供医療体制の構築や、教育・研
修等の策定の取り組みに繋げる。

令和5年 移植実施施設における移植実施の辞退数
等に関する集計結果によると、移植実施の辞退理由
の2番目に「院内体制」が挙げられた。臓器提供施設
に多数の医師を派遣することも間接的に院内体制整
備に多大な影響を及ぼしている。このような状況に鑑
み、臓器の別なく、移植実施施設の院内体制および
移植実施施設間の連携強化が喫緊の課題である。本
研究課題では、臓器摘出術・臓器移植術における人
的リソース・病床・手術室確保・施設間連携等に関す
る現状のデータを全国規模で収集し、課題の抽出、シ
ミュレーションによる検証を実施する。これらを通じて、
院内体制および移植実施施設間の連携強化に向け
た指針や提言を作成することで、院内体制による移植
実施辞退を軽減し、移植希望者へ確実に臓器を届け
るための体制構築に繋げる。

・ 移植医の負担軽減のために効率的な臓器摘出体制の構築(令和5年度)

移植実施
施設B

病床・手術室確保

〈造血幹細胞移植分野〉 新たな末梢血幹細胞採取法の普及による非血縁者間末梢血幹細胞移植の効果検証および今後の活用に資する研究
移植源別非血縁者間移植件数

末梢血幹細胞移植の普及、治療成績向上



骨髄

末梢血幹細胞

臍帯血

令和元年

994

240

1,379

採取の体制整備

令和2年

841

250

1,497

◯ 持続型G-CSFを用いた末梢

令和3年

878

303

1,304

血幹細胞採取の体制の実態

令和4年

751

310

1,335

末梢血幹細胞採取成績
◯ 持続型G-CSFの投与実績、
成績に関する調査

我が国の非血縁者間造血幹細胞移植において、末梢血幹細胞移植の割合は年々上昇しており、骨髄バンク登録されたドナーにおいても実際の移植時に末梢血幹
細胞が選択される割合も上昇している。末梢血幹細胞移植の採取において、持続型G-CSFが令和4年より導入され、普及が進んでいる。G-CSF製剤は末梢血幹細
胞採取において、末梢血幹細胞の血液中への動員促進に用いられる薬剤である。持続型G-CSFの使用で入院期間の短縮、連日の投与が必要であった通常のGCSFと比較した投与回数の軽減等といった利点もあるが、同時に外来での管理が必要であり、導入には各施設の設備や連絡体制が重要となる。今般、導入から3年
程度経過した持続型G-CSFの投与実績や成績などの実情を調査するとともに、今後の効果的かつ効率的な末梢血幹細胞採取および移植体制について検証する。

27