総-2入院について(その5) (37 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65884.html |
| 出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第627回 11/14)《厚生労働省》 |
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診調組 入-1
7 . 6 . 2 6
高次脳機能障害者への支援に係る11の関係機関へのヒアリング調査においては、入院医療機関におけ
る高次脳機能障害の診断や説明が不十分な場合があることや、支援に係る情報提供の不足、高齢者が多
い病棟における障害福祉関連機関とのネットワークの希薄さ、退院時に相談窓口の情報を伝えることの
重要性等について指摘があった。
令和6年度障害者総合福祉推進事業「高次脳機能障害に関する支援の実態調査及び適切な支援を提供するためのガイドラインの作成」
報告書より、関係機関へのヒアリング調査の結果を一部抜粋
(1)入院中の診療
急性期病院の段階で認知機能の検査や高次脳機能障害の診断が行われるケースは少ないという意見が多く聞かれた。重い麻痺や運
動機能障害がない場合、急性期病院から直接地域生活に移行するケースもあり、その場合には高次脳機能障害の診断を受けていない
ことも多いという指摘があった。回復期病院においても、身体症状への対応が優先され、認知機能面については検査・診断されない
ことがあるという意見も寄せられた。また、高次脳機能障害者本人の病識が低下し、自身の認知機能を過大に自覚することで、リハ
ビリテーションの必要性を認識できず、退院を希望するケースもあるという声も聞かれた。
高次脳機能障害の診断がついてない場合でも、「高次脳機能障害を発症している可能性がある」ことだけでも患者に伝えることが、
当事者がその後の支援につながる可能性を高める上で重要であるとの意見があった。さらに、どの医療機関が高次脳機能障害の診
療・診断書作成に対応しているかが分かりにくい現状があり、対応可能な医療機関のリスト作成を求める要望が寄せられた。
(2)入院中の退院支援
入院中の退院支援に関しては、急性期病院や回復期病院において、介護保険サービスや障害福祉サービス、障害者手帳、その他の
支援に係る情報提供や申請手続きの支援が十分に行われていないという意見が多数把握された。特に、高齢者の患者が多い病院では、
壮年期の患者への対応(障害福祉サービス等)のノウハウが蓄積されにくく、地域内の障害福祉関連機関とのネットワークも希薄に
なりやすいとの指摘があった。(略)
このような状況を踏まえ、退院時に「退院後に困った時に相談できる窓口」の情報を必ず伝えることが重要であり、支援拠点機関の
紹介も積極的に行うべきであるという要望が寄せられた。
(略)
(5)障害者手帳の取得
障害者手帳の取得に関しては、身体障害者手帳について、高次脳機能障害の原疾患の発症・受傷から一定期間経過しなければ交付
申請を行えないという期間要件を設けている自治体があり、その期間が長い場合もあるという指摘があった。(略)
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