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提案書20(3802頁~4000頁) (91 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

731101
凝固因子(第Ⅷ因子、第Ⅸ因子)(合成基質法)
日本臨床検査医学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

07血液内科
22小児科

関連する診療科(2つまで)
01内科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医

療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
令和4年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
凝固因子活性検査:第Ⅷ因子、第Ⅸ因子[合成基質法]
提案当時の医療技術名
場合、右欄も記
載する
追加のエビデンスの有無



提案される医療技術の概要
(200字以内)

第Ⅷ因子,第Ⅸ因子の測定法には,凝固一段法と合成基質法があり,血友病の重症度診断などにおいて2法ともに必要とさ
れている.APTTの測定原理を応用した凝固一段法は施設間差が大きい一方,合成基質法は正確で再現性に優れた測定法であ
り,血友病診療の中心的治療薬である半減期延長型凝固因子製剤の血中濃度測定においても必要性が高い.世界的にも合成
基質法が推奨されている.

文字数: 179
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

血友病A,血友病B,von Willebrand病,後天性血友病

ここ数年,血友病診療に複数の新規凝固因子製剤が使用可能となり,それらの血中濃度(第Ⅷ因子および第Ⅸ因子)の測定
には,凝固一段法では不正確であり,合成基質法で測定すべき状況がある.また凝固因子の測定自体も,正確で再現性が高
い合成基質法が世界的に推奨されている.一方,従来の凝固一段法と比較して,合成基質法は検査試薬等の費用が高額であ
り,国内の普及が進んでいない.正確な凝固因子の評価は不要な凝固因子製剤の使用削減につながり医療経済にも貢献でき
る.現在は検査法によらず同一の保険点数223点であるが,実質経費を考慮して,合成基質法を独立させた新規項目500点と
して提案する.

文字数: 285
【評価項目】

①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

・対象とする疾患:血友病A,血友病B,von Willebrand病,後天性血友病
・対象とする病態:出血症状があり凝固因子(第Ⅷ因子、第Ⅸ因子)の低下が疑われる病態
・対象とする症状:関節内出血、筋肉内出血、頭蓋内出血など様々な出血症状と血友病性関節症による身体活動制限
・対象とする年齢:特に限定なし

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

希釈した被検血漿と凝固因子を活性化させる試薬を加え,産生される活性化第X因子(FXa)の量を特異的な発色性合成基質と
反応させ,光学的に検出する.あらかじめ標準血漿を用いて作成した検量線から凝固因子を算出する.活性化条件や反応時
間が一定であるためより正確で再現性が高い.また,被検血漿を十分に希釈をすることで,凝固一段法で時に問題となる
ループスアンチコアグラントやヘパリンの影響を受けにくい.
血友病患者への実施頻度は平均で2年に1回程度である.

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

006

医療技術名

凝固因子(第Ⅱ因子、第Ⅴ因子、第Ⅶ因子、第Ⅷ因子、第Ⅸ因子、第Ⅹ因子、第 ⅩⅠ因子、第ⅩⅡ因子、第ⅩⅢ因子)

既存の治療法・検査法等の内容

患者血漿に凝固因子欠乏血漿を基質として加え,APTTを測定する.APTTが患者血漿中の凝固因子依存性に短縮することを利
用して,その凝固因子活性を算出する.測定に用いる試薬や分析装置などによる施設間差が大きいこと,中等症・軽症血友
病患者,半減期延長型凝固因子製剤使用例で,凝固一段法と合成基質法とで値に乖離が生じることが知られている.(参考
文献1)

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

30

従来の凝固一段法と比較し,より正確に凝固因子を測定することが可能である.特に中等症・軽症血友病患者の診断,半減
期延長型凝固因子製剤使用時に有効性が高い.
血友病患者の止血管理において,正しい凝固因子の評価は非常に重要である.適切な凝固因子の評価が行われ,適正な凝固
因子製剤の補充が行われることにより,良好な止血管理が可能となる.止血管理の改善により,血友病患者のQOLを改善で
きる.また,不要な凝固因子製剤の使用削減につながり,医療経済的にも貢献すると考えられる.

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