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提案書20(3802頁~4000頁) (31 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

726201

※事務処理用

提案される医療技術名

輸血管理料Ⅲ

申請団体名

一般社団法人

日本輸血・細胞治療学会
07血液内科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

15心臓血管外科
関連する診療科(2つまで)
25産婦人科・産科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

提案当時の医療技術名

令和4年度

輸血管理料Ⅲ



追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


920-2
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)



1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)

該当する場合、リストから○を選択

その他」を選んだ場合、右欄に記載

輸血管理料取得施設において、関係学会から示された指針(参考文献1)の要件を満たし、その専門性が担保されている医師、臨床検査技師と看
護師が常勤し、定期的に院内輸血監査を行うことで血液製剤の適正使用および多職種連携による安全な輸血療法が実施されている場合に、輸血管
理料Ⅲとして新たに算定できる。

文字数: 145

再評価が必要な理由

輸血医療の安全性確保と適正化を目指した血液法及びその関連法令に基づいた輸血管理料(2006年、K920)が開始され、輸血管理体制の整備は急速
に進んできた。今では国内で使用されている血液製剤の9割は輸血管理料ⅠもしくはⅡ取得施設で使用されている。一方、輸血過誤防止などの輸
血実施現場での取組に関しては未整備なままである。安全で適正な輸血医療の実施のために、現場医師、看護師、臨床検査技師の役割分担を明確
化し、専門性の向上を目指し、輸血医療チームによる院内監査を行う。多職種連携による安全な輸血医療を図るため、新設「輸血管理料Ⅲ」を要
望する。

【評価項目】

①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

2006年に実施された輸血管理料により院内輸血管理体制は急速に進み、赤血球製剤などの輸血用血液製剤の廃棄率は減少し、アルブミン製剤と血
漿製剤の使用量も減少した。しかし、輸血実施のベッドサイドの安全性に関しては未だ不十分であり、患者間違いや血液製剤間違いによる過誤輸
血件数は変わらず存在している。今までの輸血管理料の施設条件には含まれていない輸血療法に精通した看護師の配置は重要である。本学会が
2010年に輸血に関連する5学会と看護協会の推薦を得て設立した学会認定・臨床輸血看護師制度の認定者も2000名を超えて各施設での輸血教育・
指導などに貢献している。輸血用血液製剤100万バッグ当りの過誤輸血件数も減少してきた(参考文献2)。認定を受けた医師・看護師・臨床検
査技師の配置と院内監査は安全で適正な輸血に必須の項目と考える。

②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

・現在の輸血管理料は輸血管理体制に係わる施設基準とアルブミン製剤と血漿製剤の適正使用に関する輸血適正使用加算に分かれている。施設基
準をクリアしている施設で輸血およびアルブミン製剤や血漿製剤の輸注を受けた患者を対象としている。
・施設基準を満たしている場合に「輸血管理料Ⅰ(220点/月)もしくはⅡ(110点/月)」を1ヶ月に1回請求できる
・施設基準には輸血医療の専門性の取得条件や学会認定・臨床輸血看護師の配置には言及しておらず、また院内監査の重要性にも触れていない。
ベッドサイドでの輸血の安全性を担保するには輸血医療に精通した看護師の存在は非常に重要である。


診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)

920-2

医療技術名

輸血管理料

③再評価の根
拠・有効性

輸血関連有害事象は常に存在する。開始後早期に発現する不適合輸血は輸血された赤血球量にも関係し、早く対応しなければ腎不全・DICなどに
治癒率、死亡率やQOLの改善等の長期予 よる死亡に繋がる。アナフィラキシー反応なども早期に対応しないと重症化する。そのためにも輸血関連有害事象についての知識を有する看護師
の役割は大きい(参考資料4)。輸血関連有害反応のリスクを有する輸血療法において、日本輸血・細胞治療学会等から認定を受けた医療従事者
後等のアウトカム
の存在は、輸血合併症の重症化率提言や過誤輸血等による死亡率削減にも影響が示唆される。

ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す 輸血チーム医療に関する指針(2017)に輸血医療に関する医療従事者の専門性取得の必要性
る。)
や輸血監査の実施の重要性などを記載している。

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