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提案書20(3802頁~4000頁) (11 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

726101
CD34陽性細胞測定
日本輸血・細胞治療学会
07血液内科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

22小児科
関連する診療科(2つまで)
35臨床検査科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
「実績あり」の (複数回提案した場合は、直近の年度)
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
CD34陽性細胞測定
載する
追加のエビデンスの有無
提案される医療技術の概要
(200字以内)
文字数: 199
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)
文字数: 299

令和4年度



末梢血幹細胞採取に必須で、造血幹細胞測定として幹細胞採取と共に算定されているが、求められる迅速で精確なCD34陽性細
胞数の測定は難しい。国際標準化されたSingle platform法で測定し、外部精度評価受審等で技術の検証を続ける必要があ
る。また、採取物以外に、採取前や採取中間産物検体でも測定することで、不必要な投薬や無用な患者・ボランティアドナー
への苦痛を防ぎ、造血幹細胞採取を最適化できる。
造血幹細胞採取
同様に造血幹細胞採取術に含まれ数が算定される骨髄と異なり、動員末梢血における幹細胞数は個体差が大きく、末梢血幹細
胞移植片の質を担保する検査となる。存在率が低いCD34陽性細胞は測定法による施設間差が知られているが、現状では方法の
規定が無く安価な非標準的方法がとられ、検査として算定されないため外部制度評価に参加できない施設も少なくない状況
で、実際に許容できない差が確認されている。また、適当な時期・検体での測定は、採取不成功例の削減、採取回数の削減、
自家移植における高額なPlerixafor使用回数の削減による医療費削減、不必要に長時間の採取術を防ぎ患者・ボランティアド
ナーの苦痛の軽減に繋がる。

【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

自家末梢血幹細胞採取を実施する患者および同種末梢血幹細胞移植ドナー

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

末梢血に幹細胞を動員した末梢血幹細胞移植では、造血幹細胞数を表すCD34陽性細胞数が一定数以上移植片中に含まれること
が保証できないと成立しないが、動員末梢血のCD34陽性細胞数は稀少で個体差が大きい。これを測定する国際的な標準法は、
検体を抗ヒトCD34抗体で染色し、濃度既知の内部標準蛍光標識粒子を加えてフローサイトメータのみで定量するsingle
platform法である。動員程度の個体差が大きい中で、適切な時期に過不足無く末梢血幹細胞採取を実施するには、末梢血中の
CD34陽性細胞数の測定も求められる。自家移植においては、必要時にのみPlerixaforを投与することが可能となる。また、採
取前の末梢血や採取中の中間採取産物のCD34陽性細胞数を測定することで、処理量を最適化して安全性の向上に寄与できる。
各アフェレーシスによる末梢血幹細胞採取を適切に実施する目的で、1アフェレーシスにつき1回の算定とする。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

K921 注1

医療技術名

造血幹細胞測定

既存の治療法・検査法等の内容

K921造血幹細胞採取の注1は、「同種移植における造血幹細胞提供者又は自家移植を受ける者に係る造血幹細胞測定の費用
は、所定点数に含まれる」とされ、具体的な検査法の規定や施設要件は無い。国際標準であるSingle platform法も選択でき
るが、個別に請求できないためコストの低い他の方法が採用される可能性も少なくない。造血幹細胞採取産物以外の測定も想
定されていない。検査の区分に分類されていない。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

稀少なCD34陽性細胞の測定には精確性が必須で、標準的なsingle platform法で測定することが求められる。非血縁者間同種
末梢血幹細胞は海外への送付も実施されており、標準法を逸脱した測定は日本の医療の信用を失墜させる。複数の施設で移植
片を受け渡すため施設間差があってはならず、外部制度評価受審は必須であるが、検査料として算定されないため、「検体検
査の精度の確保等についての改正省令」にもかかわらず実施できない施設も少なくない。また、動員の程度に個体差が大きい
ため、採取量の予測に役立つ採取前末梢血のCD34陽性細胞数測定は、適切なタイミングや血液処理量を選択するために必須で
ある。さらに採取量の予測には採取中間産物の測定が優れている。これらの測定値により、処理量を増やすことで翌日の採取
を回避させたり、終了を早めて患者・ドナーの苦痛を低減することも可能になる。現在骨髄バンクマニュアルでは標準採取量
はドナー体重で一律に規定されているが、ドナーの安全性とQOLのためにも採取物以外のCD34陽性細胞数測定が推奨されるべ
きである。自家移植においては、高額なPlerixaforの投与回数を必要最低限とするために、末梢血でのCD34陽性細胞数測定が
不可欠となる。

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