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参考 報告書(最終版)(5)介護現場でのテクノロジー活用に関する調査研究事業(報告書)​ (170 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31947.html
出典情報 社会保障審議会介護給付費分科会(第215回 3/16)《厚生労働省》
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本事業のまとめ
本事業は、介護現場における介護ロボット等のテクノロジーの導入・活用状況やその効果について把

握するとともに、令和3年度介護報酬改定施行後の効果検証を実施し、更なる介護現場の生産性向上の
方策を検討するための課題等の整理を行うことを目的として実施した。
アンケート調査より把握された介護現場における介護ロボット等のテクノロジーの導入・活用状況に
ついて、入所・泊まり・居住系サービスは見守り支援機器の導入が約3割程度と進んでいたが、見守り支
援機器以外の機器、また訪問系・通所系サービスにおいて機器を活用していると回答した割合は、1割以
下の状況であった。介護ロボットを活用していない理由としては「導入費用が高額」が最も多く、次いで
「導入する必要のある課題や必要性を感じていない」や「導入した機器を職員が使いこなせるか不安が
ある」が多く挙げられた。介護ロボットや ICT 機器の導入費用については、地域医療介護総合確保基金を
活用した介護ロボット導入支援事業や ICT 導入支援事業等があるが、いずれにおいても介護ロボット機
器を活用していない施設・事業所において当該補助金を把握していると回答した割合は3~5割程度で
あったため、補助金の情報に関する更なる周知が必要と考えられた。
また、現在、最も多く活用されている見守り支援機器については「ほぼ毎日」活用されており、
「機器
を導入した目的・理由」については、機器導入後、実際に効果を感じているとの回答の割合も高かった。
介護ロボット等の安全かつ有効活用するための委員会の設置有無については、入所・泊まり・居住系サー
ビスで「設置している」との回答が3割程度であった。介護ロボット等の安全かつ有効活用するための委
員会の設置有無別の施設・事業所全体の変化については、いずれの項目においても「設置している」と回
答した方が、
「ややそう思う」~「そう思う」と回答した割合が高かったため、介護ロボットの導入のみ
ならず、機器の効果を十分に発揮させるためには委員会の中での定期的な検討等の導入後の取り組みも
重要であることが示唆された。
一方、本事業のもう一つの目的である令和3年度介護報酬改定施行後の効果検証について、介護ロボ
ット等のテクノロジー活用を要件とする夜勤職員配置加算、夜間の人員配置基準、日常生活継続支援加
算・入居継続支援加算について調査を行ったところ、算定率は、いずれも1割に満たない結果であった。
しかしながら、上記加算の緩和された要件での算定や人員配置基準の緩和を受けている事業所・施設に
おいては、収支の改善や利用者の状態把握のしやすさ等のメリットを感じているとの回答も見られた。

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