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参考 報告書(最終版)(5)介護現場でのテクノロジー活用に関する調査研究事業(報告書)​ (167 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31947.html
出典情報 社会保障審議会介護給付費分科会(第215回 3/16)《厚生労働省》
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2)現在利用中の介護現場のテクノロジーの評価
調査対象

ヒアリング結果

施設・事

・ 毎月、職員向けアンケートを実施し、機器の効果に関する確認を行っている。

業所J

・ 機器導入による生産性向上の効果として、機器導入前に必要だった1日あたりの介護
職員の人数が 15 人/日から約人/日に効率化でき、また介護職員1人あたりの担当利
用者数も約 4 人から 6 人へ約 40%向上した。
・ 機器導入後、職員は有給休暇も十分に取得できるようになり、6年間、離職者も発生
していない。
・ 機器導入の副次的効果として、
「働き甲斐のある職場」につながるというものがある。
職員も積極的にアイデアも出せるようになり、気持ちよく働けるようになった。変化
することを恐れない、チャレンジングな組織風土、変革力が養われるなど、といった
ことが最大のメリットであると実感している。
・ 見守り支援機器を全床導入したことにより、利用者の覚醒状況にあわせた個別ケアが
可能となった。今までは巡回しながら起床を促していたのが、モニターを通じて利用
者の覚醒状況を確認し、覚醒した利用者の順でケアすることが可能になった。例えば、
朝は必ず食堂にて水分補給を行っているが、それまでは介助が必要であったが、覚醒
している方はご自身でお水を飲むことができるようになり、職員の介助の手間や時間
短縮にもつながっている。
・ 移乗支援機器についても、特に中腰での作業の際の職員の身体的な負担軽減につなが
り、丁寧な移乗介助にもつながっている。
・ 職員は PHS、見守り支援機器の通知を確認できるタブレット端末、インカムの3つを
持ち歩くが、そこまで不便ではない。見守り支援機器を通じた利用者の状態の確認に
ついては全利用者分を一目で見られる方が有効であるため、廊下に大型モニターを設
置した。
・ 機器導入によるヒヤリハットというものはあまりなく、機器のスイッチの入れ忘れと
いった程度である。

施設・事

・ 1種目の見守り支援機器はナースコールと連携されていなかったが、2種目の見守り

業所K

支援機器が導入されてから連携ができ、また転倒時のカメラの映像も残されているた
め、転倒が起きた際の経緯について事実に基づいた対策の検討ができるようになった。
・ また、夜間時の無駄な訪室を減らすことができた。定時の巡回は続けているが、回数
については利用者個別に合わせた対応が可能と考えており、継続的に状況をみながら
職員間の会議のなかで巡回の回数を変えるか検討している。
・ 夜勤職員の人数は変えておらず3人で対応しているが、そのうち1名の夜勤の勤務時
間を短くし、日勤にまわすことができた。夜勤の勤務時間の見直しについては、委員
会等を通じて、夜間のどの時間帯が一番人が少なくても良いか、利用者全員が就寝し
ていて介助が一番少ない時間帯を中心に検討を行った。
・ また、2種目の見守り支援機器で蓄積されたデータをもとに利用者の睡眠状況を数値
で把握し、睡眠状況が良くなかった利用者に対して行った改善策が実際に改善につな
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