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資料5 避難確保計画の作成・活用の手引き(改定案) (54 ページ)

公開元URL https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/koreisha_hinan_follow-up/index.html
出典情報 令和3年度高齢者施設等の避難確保に関する検討会(フォーロアップ会議)(第2回 2/24)《国土交通省・厚生労働省》
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(3) 訓練計画の立案と訓練の実施
<訓練の実施時期>
訓練の実施は、訓練成果を実際の避難に活かすことができるよう、原則として、大雨災害
が発生する梅雨期・台風期前の 11 月頃から 5 月頃の実施を検討しましょう。
<実施する訓練の種類>
前述のとおり、複数の種類の訓練に取り組むことによって、避難の実効性を高めるようにし
ましょう。社会福祉施設や病院においては、複数の種類の訓練を一度に行うのではなく、違
った種類の訓練のローテーションでの実施や複数日に分けた訓練実施など工夫すると、施
設利用者の身体負担の軽減にもつながります。
<訓練の目的と目標の設定>
訓練の目的と目標を参加者全員で確認しましょう。訓練の目的には、今回の訓練で確認
しておくべき事項を整理しておきましょう。訓練の目標には、実際の被災時に達成すべき目
標を設定しましょう。
目的:「警戒レベル 3 高齢者等避難」から 1 時間以内に避難を完了する など
目標:施設から避難先までの避難時間を確認する など
<訓練の参加者の設定>
避難確保計画に定めた防災体制に従って参加者を設定しましょう。立退き避難訓練や屋
内安全確保訓練、図上訓練を実施する場合は、施設職員や施設利用者の参加に加えて、
避難支援協力者として定めた地域住民や消防団、近隣の企業、施設利用者の家族等の参
加を得て実施することが重要です。
社会福祉施設や病院においては、施設利用者の身体的な負担の軽減を考慮し、施設利
用者が参加する時間を短時間にすることや参加者を絞った訓練を検討する必要があります。
<想定する災害シナリオの設定>
施設が有する災害リスクを踏まえ、訓練で想定する災害シナリオを設定しましょう。
複数の種類の災害が想定されている場合、例えば、高潮災害や津波災害は、大雨を起
因とする浸水や土砂災害とは事象が違い、避難行動が異なる場合があるため、それぞれの
訓練を分けて実施することが必要になります。
また、訓練は、最悪の事態を想定して実施することが重要であるため、公共交通の停止
や道路の通行止め、停電の発生、夜間における災害の発生等を想定するなど工夫が必要
です。
<訓練時の職員等の役割>
訓練上の施設職員の役割は、避難確保計画に定めた内容に従うことが原則です。ただし、
職員が参集できないことを想定した訓練はこの限りではありません。
また、災害シナリオに沿った実践的な訓練を実施する場合には、別途、状況を付与する
者を置くとよいでしょう。
なお、訓練は、施設利用者の避難確保に責任を有する施設管理者等が参加して実施す
るようにしましょう。
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