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08参考資料1 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンファクトシート追補版 (33 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63875.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第31回 9/25)《厚生労働省》 |
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アメリカにおいて、4 価 HPV ワクチンを接種した男性において新規の自己免疫疾患の発症リスクを評
価した研究が報告された。アメリカの健康保険データベースにおいて、2009 年から 2016 年に4価 HPV
ワクチンを接種した男性と、接種していない男性を傾向スコアでマッチさせ、4 つのカテゴリー(リウマ
チ・血液疾患、消化器疾患、内分泌疾患、神経・眼科疾患)の 20 の疾患において評価された。未接種群
の 55,670 例を未接種群とマッチさせ解析したところ、39,735 人年において 35 例の発症があり罹患率は
0.88(95%CI:0.61, 1.23)
、接種群では 58,215 人年において 47 例の発症があり罹患率は 0.81(95%CI:
0.59, 1.07)であり率比は 1.09(95%CI:0.70, 1.69)とされ、接種群における自己免疫疾患の罹患率は未
接種群と同程度でありほかの研究結果と同様であった。なお4価 HPV ワクチンの男性適応が 2009 年に
承認され、2011 年に Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP: 予防接種の実施に関する諮
問委員会)が推奨した。現在は 9 価 HPV ワクチンに移行している。
アメリカの予防接種後の有害事象報告システムである Vaccine Adverse Event Reporting System
(VAERS)における報告では、2009 年1月から 2015 年 12 月の期間に約 600 万回の4価 HPV ワクチン
が接種され、その後の 19,760 件の有害事象報告が解析された(61)。女性が 11,894 例(60.2%)、男性は
3,391 例(17.2%)
、性別不明が 4,475 例(22.6%)報告された。男性 3,391 例の報告のうち、非重篤の報
告は 3,202 例(94.4%)報告され、めまい 501 例(15.7%)
、失神 457 例(14.3%)
、接種部位の紅斑 328
例(10.2%)
、接種部位の腫脹 280 例(8.7%)
、蒼白 253 例(7.9%)であった。重篤な副反応は 189 例
(5.6%)で報告され、頭痛 58 例(30.7%)
、嘔気 48 例(25.4%)
、発熱 46 例(24.3%)
、倦怠感 39 例
(20.6%)
、嘔吐 38 例(20.1%)であった。本研究において新たな、予期せぬ安全性に関する懸念は認め
られなかった。一般的な有害事象に関しては、女性に特異的な疾患を除き、男性と女性で類似していた。
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価した研究が報告された。アメリカの健康保険データベースにおいて、2009 年から 2016 年に4価 HPV
ワクチンを接種した男性と、接種していない男性を傾向スコアでマッチさせ、4 つのカテゴリー(リウマ
チ・血液疾患、消化器疾患、内分泌疾患、神経・眼科疾患)の 20 の疾患において評価された。未接種群
の 55,670 例を未接種群とマッチさせ解析したところ、39,735 人年において 35 例の発症があり罹患率は
0.88(95%CI:0.61, 1.23)
、接種群では 58,215 人年において 47 例の発症があり罹患率は 0.81(95%CI:
0.59, 1.07)であり率比は 1.09(95%CI:0.70, 1.69)とされ、接種群における自己免疫疾患の罹患率は未
接種群と同程度でありほかの研究結果と同様であった。なお4価 HPV ワクチンの男性適応が 2009 年に
承認され、2011 年に Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP: 予防接種の実施に関する諮
問委員会)が推奨した。現在は 9 価 HPV ワクチンに移行している。
アメリカの予防接種後の有害事象報告システムである Vaccine Adverse Event Reporting System
(VAERS)における報告では、2009 年1月から 2015 年 12 月の期間に約 600 万回の4価 HPV ワクチン
が接種され、その後の 19,760 件の有害事象報告が解析された(61)。女性が 11,894 例(60.2%)、男性は
3,391 例(17.2%)
、性別不明が 4,475 例(22.6%)報告された。男性 3,391 例の報告のうち、非重篤の報
告は 3,202 例(94.4%)報告され、めまい 501 例(15.7%)
、失神 457 例(14.3%)
、接種部位の紅斑 328
例(10.2%)
、接種部位の腫脹 280 例(8.7%)
、蒼白 253 例(7.9%)であった。重篤な副反応は 189 例
(5.6%)で報告され、頭痛 58 例(30.7%)
、嘔気 48 例(25.4%)
、発熱 46 例(24.3%)
、倦怠感 39 例
(20.6%)
、嘔吐 38 例(20.1%)であった。本研究において新たな、予期せぬ安全性に関する懸念は認め
られなかった。一般的な有害事象に関しては、女性に特異的な疾患を除き、男性と女性で類似していた。
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