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08参考資料1 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンファクトシート追補版 (28 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63875.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第31回 9/25)《厚生労働省》 |
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第4章 安全性の観点
4.1 4 価 HPV ワクチンの安全性
本項では 4 価 HPV ワクチンの男性接種における安全性の知見を示す。
① 16 歳~25 歳の男性を対象とした無作為化二重盲検比較試験(海外、2011 年)
Giuliano らにより、4価 HPV ワクチンの有効性と安全性が報告されている(39)。2004 年 9 月 3 日~
2008 年8月 29 日の期間に、16 歳から 26 歳の健康な男性 4,065 例を対象とし、プラセボ群を対照とした
無作為化二重盲検比較試験が行われた。用法・用量はワクチンまたはプラセボを0、2、6か月の計3回、
0.5 ml を筋肉内接種した。安全性評価ではワクチン群 2,020 例、プラセボ群 2,029 例が評価された。ワク
チン群の 69.2%、プラセボ群の 64.2%に一つ以上の有害事象が報告され、これらの大部分が接種に関連
するものであり、ワクチン群で多く見られた(表 8)
。接種後 5 日以内の 37.8 度以上の口腔内温度の上昇
は、ワクチン群で 6.0%、プラセボ群では 5.8%で報告された(P=0.82)。接種部位の疼痛はワクチン群に
おいて多かったが、疼痛が重篤と報告された症例はワクチン群で 1.3%、プラセボ群 1.0%と少数であっ
た。全身症状については、ワクチン群で 14.1%、プラセボ群 14.6%で報告されているが、ワクチンに関
連する重篤な有害事象は報告されていない(表 9)
。
表 8 有害事象の概要
有害事象
ワクチン群;例(%) プラセボ群;例(%) リスク差 (95%CI)
対象者数
2,020
2,029
追跡可能者数
1,945
1,950
P値
全研究期間における有害事象発生数
なし
599 (30.8)
698 (35.8)
一つ以上の有害事象あり
1,346 (69.2)
1,252 (64.2)
5.0 (2.0 - 8.0)
<0.001
接種部位
1,169 (60.1)
1,047 (53.7)
6.4 (3.3 - 9.5)
<0.001
全身
616 (31.7)
622 (31.9)
-0.2 (-3.2 2.7)
0.88
ワクチン関連事象*
1,242 (63.9)
1,134 (58.2)
5.7 (2.6 - 8.8)
<0.001
1,169 (60.1)
1,046 (53.6)
6.5 (3.3 - 9.6)
<0.001
全身
接種部位
274 (14.1)
284 (14.6)
-0.5 (-2.7 - 1.7)
0.67
重篤な有害事象
8 (0.4)
11 (0.6)
-0.2 (-0.7 - 0.3)
0.49
重篤なワクチン関連有害事象
0
0
0.0 (-0.2 - 0.2)
1.00
死亡
3 (0.2)
10 (0.5)
-0.4 (-0.8 - 0.01)
0.052
なし
600 (30.8)
706 (36.2)
一事例以上
1,345 (69.2)
1,244 (63.8)
5.4 (2.4 - 8.3)
<0.001
接種部位
1,169 (60.1)
1,047 (53.7)
6.4 (3.3 - 9.5)
<0.001
全身
615 (31.6)
613 (31.4)
0.2 (-2.7 - 3.1)
0.90
ワクチン関連事象*
1,242 (63.9)
1,134 (58.2)
5.7 (2.6 - 8.8)
<0.001
1,169 (60.1)
1,046 (53.6)
6.5 (3.3 - 9.6)
<0.001
全身
274 (14.1)
284 (14.6)
-0.5 (-2.7 - 1.7)
0.67
重篤な有害事象
5 (0.3)
1 (0.1)
0.2 (-0.1 - 0.6)
0.10
重篤なワクチン関連有害事象
0
0
0 (-0.2 - 0.2)
1.00
死亡
0
0
0 (-0.2 - 0.2)
1.00
接種後 15 日以内の有害事象発生数
接種部位
*ワクチン関連事象は研究者によりワクチンと関連があるとされた事象
28
4.1 4 価 HPV ワクチンの安全性
本項では 4 価 HPV ワクチンの男性接種における安全性の知見を示す。
① 16 歳~25 歳の男性を対象とした無作為化二重盲検比較試験(海外、2011 年)
Giuliano らにより、4価 HPV ワクチンの有効性と安全性が報告されている(39)。2004 年 9 月 3 日~
2008 年8月 29 日の期間に、16 歳から 26 歳の健康な男性 4,065 例を対象とし、プラセボ群を対照とした
無作為化二重盲検比較試験が行われた。用法・用量はワクチンまたはプラセボを0、2、6か月の計3回、
0.5 ml を筋肉内接種した。安全性評価ではワクチン群 2,020 例、プラセボ群 2,029 例が評価された。ワク
チン群の 69.2%、プラセボ群の 64.2%に一つ以上の有害事象が報告され、これらの大部分が接種に関連
するものであり、ワクチン群で多く見られた(表 8)
。接種後 5 日以内の 37.8 度以上の口腔内温度の上昇
は、ワクチン群で 6.0%、プラセボ群では 5.8%で報告された(P=0.82)。接種部位の疼痛はワクチン群に
おいて多かったが、疼痛が重篤と報告された症例はワクチン群で 1.3%、プラセボ群 1.0%と少数であっ
た。全身症状については、ワクチン群で 14.1%、プラセボ群 14.6%で報告されているが、ワクチンに関
連する重篤な有害事象は報告されていない(表 9)
。
表 8 有害事象の概要
有害事象
ワクチン群;例(%) プラセボ群;例(%) リスク差 (95%CI)
対象者数
2,020
2,029
追跡可能者数
1,945
1,950
P値
全研究期間における有害事象発生数
なし
599 (30.8)
698 (35.8)
一つ以上の有害事象あり
1,346 (69.2)
1,252 (64.2)
5.0 (2.0 - 8.0)
<0.001
接種部位
1,169 (60.1)
1,047 (53.7)
6.4 (3.3 - 9.5)
<0.001
全身
616 (31.7)
622 (31.9)
-0.2 (-3.2 2.7)
0.88
ワクチン関連事象*
1,242 (63.9)
1,134 (58.2)
5.7 (2.6 - 8.8)
<0.001
1,169 (60.1)
1,046 (53.6)
6.5 (3.3 - 9.6)
<0.001
全身
接種部位
274 (14.1)
284 (14.6)
-0.5 (-2.7 - 1.7)
0.67
重篤な有害事象
8 (0.4)
11 (0.6)
-0.2 (-0.7 - 0.3)
0.49
重篤なワクチン関連有害事象
0
0
0.0 (-0.2 - 0.2)
1.00
死亡
3 (0.2)
10 (0.5)
-0.4 (-0.8 - 0.01)
0.052
なし
600 (30.8)
706 (36.2)
一事例以上
1,345 (69.2)
1,244 (63.8)
5.4 (2.4 - 8.3)
<0.001
接種部位
1,169 (60.1)
1,047 (53.7)
6.4 (3.3 - 9.5)
<0.001
全身
615 (31.6)
613 (31.4)
0.2 (-2.7 - 3.1)
0.90
ワクチン関連事象*
1,242 (63.9)
1,134 (58.2)
5.7 (2.6 - 8.8)
<0.001
1,169 (60.1)
1,046 (53.6)
6.5 (3.3 - 9.6)
<0.001
全身
274 (14.1)
284 (14.6)
-0.5 (-2.7 - 1.7)
0.67
重篤な有害事象
5 (0.3)
1 (0.1)
0.2 (-0.1 - 0.6)
0.10
重篤なワクチン関連有害事象
0
0
0 (-0.2 - 0.2)
1.00
死亡
0
0
0 (-0.2 - 0.2)
1.00
接種後 15 日以内の有害事象発生数
接種部位
*ワクチン関連事象は研究者によりワクチンと関連があるとされた事象
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