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08参考資料1 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンファクトシート追補版 (25 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63875.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第31回 9/25)《厚生労働省》 |
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HPV
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31 型
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882.7
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1037.8
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533
932.9
100.0
337
419.6
99.7
566
1567.7
100.0
531
1286.7
100.0
332
590.5
100.0
この臨床試験では 9 歳~15 歳の男性(301 人)を被験者として、9 価 HPV ワクチンの予防効果も評価
されており、上記の予想を支持する結果が得られている(52) 。初回接種から約 8 年後の時点で、ワクチ
ンに含まれる HPV 型に起因する生殖器の尖圭コンジローマおよび PIN は観察されていない。またワク
チンに含まれる HPV 型による持続感染(6 か月間隔で同じ型の HPV DNA が検出)の発生率は 37.3
(95%CI:7.7, 109.1)/10,000 人年であり、これは、男性および女性を対象とした 4 価 HPV ワクチンお
よび女性を対象とした 9 価 HPV ワクチンの臨床試験結果から期待される範囲内であった。これに対し、
ワクチンに含まれない型(HPV35、39、51、56、59 型)による持続感染の発生率は 270.7(95%CI:165.3,
418.0)/10,000 人年であり、9 価 HPV ワクチンによる型特異的な感染予防効果が示唆された。これらの
結果から、9 価 HPV ワクチンを 9 歳~15 歳の男性に接種した場合、少なくとも約 8 年は感染予防効果
が持続すると考えられる。
3.3 男性接種のインパクト
若年男性における HPV ワクチン導入後6年の時点での HPV 感染率の変化が、アメリカから報告され
ている(54) 。14 歳~26 歳の男性(男性、女性、もしくは両方との性的接触あり)を対象に、2013 年~
2014 年に 400 人、2016 年~2017 年に 347 人が試験に組み込まれ、陰茎、陰嚢、肛門の HPV 感染が調
査された。4 価 HPV ワクチンの接種歴を持つ男性の割合は、2013/2014 年から 2016/2017 年にかけて
23%から 44%に増加し、ワクチン型(HPV6、11、16、18 型)の感染は全ての男性被験者で 31%(Odds
Ratio[OR]:0.62, 95%CI:0.44, 0.88)
、ワクチン非接種の男性被験者で 36%(OR:0.56, 95%CI:0.34,
0.86)減少した。一方、ワクチン接種を受けた男性被験者においても 21%減少したが、有意差は無かっ
た。これらの結果は、男性での HPV ワクチン接種の有効性と集団免疫効果を示している。
オーストラリアでは 2007 年から女性に対する HPV ワクチン接種が実施され、2013 年には若い男性も
含めた性的区別のない(gender-neutral)接種プログラムが開始された。三つの期間(ワクチン導入前、女
性のみの接種期間、男女双方への接種期間)を比較することで、尖圭コンジローマに対するワクチン効果
が検討されている(55) 。2004 年~2018 年のオーストラリア国内サーベイランスデータ(男性:121,038
人、女性:116,341 人)が解析され、ワクチン接種プログラム導入前と比べて、導入後の全期間において
尖圭コンジローマの診断は、全ての女性で 58%(Prevalence Ratio [PR]:0.42、95%信頼区間:0.40~
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この臨床試験では 9 歳~15 歳の男性(301 人)を被験者として、9 価 HPV ワクチンの予防効果も評価
されており、上記の予想を支持する結果が得られている(52) 。初回接種から約 8 年後の時点で、ワクチ
ンに含まれる HPV 型に起因する生殖器の尖圭コンジローマおよび PIN は観察されていない。またワク
チンに含まれる HPV 型による持続感染(6 か月間隔で同じ型の HPV DNA が検出)の発生率は 37.3
(95%CI:7.7, 109.1)/10,000 人年であり、これは、男性および女性を対象とした 4 価 HPV ワクチンお
よび女性を対象とした 9 価 HPV ワクチンの臨床試験結果から期待される範囲内であった。これに対し、
ワクチンに含まれない型(HPV35、39、51、56、59 型)による持続感染の発生率は 270.7(95%CI:165.3,
418.0)/10,000 人年であり、9 価 HPV ワクチンによる型特異的な感染予防効果が示唆された。これらの
結果から、9 価 HPV ワクチンを 9 歳~15 歳の男性に接種した場合、少なくとも約 8 年は感染予防効果
が持続すると考えられる。
3.3 男性接種のインパクト
若年男性における HPV ワクチン導入後6年の時点での HPV 感染率の変化が、アメリカから報告され
ている(54) 。14 歳~26 歳の男性(男性、女性、もしくは両方との性的接触あり)を対象に、2013 年~
2014 年に 400 人、2016 年~2017 年に 347 人が試験に組み込まれ、陰茎、陰嚢、肛門の HPV 感染が調
査された。4 価 HPV ワクチンの接種歴を持つ男性の割合は、2013/2014 年から 2016/2017 年にかけて
23%から 44%に増加し、ワクチン型(HPV6、11、16、18 型)の感染は全ての男性被験者で 31%(Odds
Ratio[OR]:0.62, 95%CI:0.44, 0.88)
、ワクチン非接種の男性被験者で 36%(OR:0.56, 95%CI:0.34,
0.86)減少した。一方、ワクチン接種を受けた男性被験者においても 21%減少したが、有意差は無かっ
た。これらの結果は、男性での HPV ワクチン接種の有効性と集団免疫効果を示している。
オーストラリアでは 2007 年から女性に対する HPV ワクチン接種が実施され、2013 年には若い男性も
含めた性的区別のない(gender-neutral)接種プログラムが開始された。三つの期間(ワクチン導入前、女
性のみの接種期間、男女双方への接種期間)を比較することで、尖圭コンジローマに対するワクチン効果
が検討されている(55) 。2004 年~2018 年のオーストラリア国内サーベイランスデータ(男性:121,038
人、女性:116,341 人)が解析され、ワクチン接種プログラム導入前と比べて、導入後の全期間において
尖圭コンジローマの診断は、全ての女性で 58%(Prevalence Ratio [PR]:0.42、95%信頼区間:0.40~
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