よむ、つかう、まなぶ。
08参考資料1 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンファクトシート追補版 (26 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63875.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第31回 9/25)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
0.44)
、全ての男性で 45%(PR:0.55, 95%CI:0.53, 0.57)減少した。最大の減少効果は若い世代で観察
され、年齢の増加とともに減少幅は小さくなった(15 歳~20 歳、21 歳~25 歳、26 歳~30 歳、31 歳~
35 歳、36 歳以上の女性で、それぞれ 80%、72%、61%、41%、16%の減少。15 歳~20 歳、21 歳~25
歳、26 歳~30 歳、31 歳~35 歳、36 歳以上の男性で、それぞれ 70%、61%、49%、37%、29%の減少)。
またワクチン導入前と比較して、女性のみの接種期間では尖圭コンジローマの診断が、全ての女性で 42%
(PR:0.58, 95%CI:0.55, 0.62)
、15 歳~20 歳の女性で 68%(PR:0.32, 95%CI:0.28, 0.36)
、全ての
男性で 26%(PR:0.74, 95%CI:0.71, 0.77)
、15 歳~20 歳の男性で 49%(PR:0.51, 95%CI:0.43, 0.61)
減少した。さらに男女双方への接種期間ではワクチン導入前と比較して全ての女性で 75%(PR:0.25,
95%CI:0.23, 0.27)
、15 歳~20 歳の女性で 93%(PR:0.07, 95%CI:0.06, 0.09)
、全ての年齢の男性で
63%(PR:0.37, 95%CI:0.35, 0.39)
、15~20 歳の男性で 89%(PR:0.11, 95%CI:0.08, 0.15)の更な
る大幅な減少が観察された。これらの結果は、4 価 HPV ワクチンの男性接種により、女性の尖圭コンジ
ローマの予防効果が高まるという集団免疫効果を示唆している。
また MSM での HPV 感染率を調べることで、オーストラリアでの若年男性に対する 4 価 HPV ワクチ
ン接種プログラムの効果が報告されている(36)。2013 年の男性接種プログラム開始前後(各々200 人)
の 16 歳~20 歳の MSM が試験に組み込まれ、肛門/陰茎/口腔内の HPV 感染が調査された。4 価 HPV
ワクチンで予防可能な HPV 型(HPV6、11、16、18 型)の肛門での感染率は、ワクチン導入後のほうが
導入前の被験者よりも 76%低く(PR:0.24, 95%CI:0.14, 0.42)、これは主に HPV6 型の感染減少に起
因していた。またワクチン導入後の被験者では導入前と比べて、肛門での HPV16、18 型感染率で 69%
(PR:0.31, 95%CI:0.14, 0.68)の減少が認められた。陰茎での HPV6、11、16、18 型の感染率も、ワ
クチン導入後のほうが導入前の被験者よりも 52%(PR:0.48, 95%CI:0.24, 0.97)低く、これは HPV6、
11 型の感染減少に起因していた。口腔内における HPV6、11、16、18 型の感染率もワクチン導入後のほ
うが導入前の被験者よりも 90%(PR:0.10, 95%CI:0.01, 0.97)低く、ワクチン導入後の被験者では口
腔内の HPV6、11 型の検出例はなかった。ワクチン接種が確認された男性被験者をワクチン導入前後で
比較すると、肛門で 91%(PR:0.09, 95%CI:0.03~0.25)、陰茎で 82%(PR:0.18, 95%CI:0.05, 0.59)、
HPV6、11、16、18 型の感染が減少したが、口腔内(PR:0.17, 95%CI:0.03, 1.08)では減少は有意で
なかった。
口腔内での HPV 感染に対する 4 価 HPV ワクチンの人口レベルでの効果が、アメリカから報告されて
いる(56) 。2011 年~2014 年に全米から収集された 18 歳~33 歳の男女(2,627 人)の口腔内検体が調査
され、HPV ワクチン接種歴の有無で HPV6、11、16、18 型の検出率が比較解析された。ワクチン接種率
は全体で 18.3%(女性:29.2%、男性:6.9%)であった。ワクチン接種から平均 4.1 年後の時点で、HPV6、
11、16、18 型の口腔内の検出率は非接種者(1.61%)と比べて接種者(0.11%)で有意に低く、88.2%
(95%CI:5.7%, 98.5%)減少した。特に男性の接種者(0.0%)では非接種者(2.13%)と比べて有意に
低かった。一方、ワクチンに含まれない HPV 型については、接種者と非接種者の間で検出率に有意な差
は見られなかった。またアメリカでの実際のワクチン接種率をもとに、HPV6、11、16、18 型の口腔内
感染への人口レベルでの効果が解析され、全体で 17.0%(女性 25.0%、男性 6.9%)の感染予防効果が推
定された。
またアメリカの 2009 年~2014 年の国民健康保健調査データを用いて、口腔内の HPV 感染に対する 4
価 HPV ワクチンの効果が検討されている(57) 。18 歳~30 歳の男女(3040 人)の口腔内での HPV6、
11、16、18 型及び高/低リスク型 HPV の検出率が、ワクチン接種歴の有無で比較解析された。全体での
26
、全ての男性で 45%(PR:0.55, 95%CI:0.53, 0.57)減少した。最大の減少効果は若い世代で観察
され、年齢の増加とともに減少幅は小さくなった(15 歳~20 歳、21 歳~25 歳、26 歳~30 歳、31 歳~
35 歳、36 歳以上の女性で、それぞれ 80%、72%、61%、41%、16%の減少。15 歳~20 歳、21 歳~25
歳、26 歳~30 歳、31 歳~35 歳、36 歳以上の男性で、それぞれ 70%、61%、49%、37%、29%の減少)。
またワクチン導入前と比較して、女性のみの接種期間では尖圭コンジローマの診断が、全ての女性で 42%
(PR:0.58, 95%CI:0.55, 0.62)
、15 歳~20 歳の女性で 68%(PR:0.32, 95%CI:0.28, 0.36)
、全ての
男性で 26%(PR:0.74, 95%CI:0.71, 0.77)
、15 歳~20 歳の男性で 49%(PR:0.51, 95%CI:0.43, 0.61)
減少した。さらに男女双方への接種期間ではワクチン導入前と比較して全ての女性で 75%(PR:0.25,
95%CI:0.23, 0.27)
、15 歳~20 歳の女性で 93%(PR:0.07, 95%CI:0.06, 0.09)
、全ての年齢の男性で
63%(PR:0.37, 95%CI:0.35, 0.39)
、15~20 歳の男性で 89%(PR:0.11, 95%CI:0.08, 0.15)の更な
る大幅な減少が観察された。これらの結果は、4 価 HPV ワクチンの男性接種により、女性の尖圭コンジ
ローマの予防効果が高まるという集団免疫効果を示唆している。
また MSM での HPV 感染率を調べることで、オーストラリアでの若年男性に対する 4 価 HPV ワクチ
ン接種プログラムの効果が報告されている(36)。2013 年の男性接種プログラム開始前後(各々200 人)
の 16 歳~20 歳の MSM が試験に組み込まれ、肛門/陰茎/口腔内の HPV 感染が調査された。4 価 HPV
ワクチンで予防可能な HPV 型(HPV6、11、16、18 型)の肛門での感染率は、ワクチン導入後のほうが
導入前の被験者よりも 76%低く(PR:0.24, 95%CI:0.14, 0.42)、これは主に HPV6 型の感染減少に起
因していた。またワクチン導入後の被験者では導入前と比べて、肛門での HPV16、18 型感染率で 69%
(PR:0.31, 95%CI:0.14, 0.68)の減少が認められた。陰茎での HPV6、11、16、18 型の感染率も、ワ
クチン導入後のほうが導入前の被験者よりも 52%(PR:0.48, 95%CI:0.24, 0.97)低く、これは HPV6、
11 型の感染減少に起因していた。口腔内における HPV6、11、16、18 型の感染率もワクチン導入後のほ
うが導入前の被験者よりも 90%(PR:0.10, 95%CI:0.01, 0.97)低く、ワクチン導入後の被験者では口
腔内の HPV6、11 型の検出例はなかった。ワクチン接種が確認された男性被験者をワクチン導入前後で
比較すると、肛門で 91%(PR:0.09, 95%CI:0.03~0.25)、陰茎で 82%(PR:0.18, 95%CI:0.05, 0.59)、
HPV6、11、16、18 型の感染が減少したが、口腔内(PR:0.17, 95%CI:0.03, 1.08)では減少は有意で
なかった。
口腔内での HPV 感染に対する 4 価 HPV ワクチンの人口レベルでの効果が、アメリカから報告されて
いる(56) 。2011 年~2014 年に全米から収集された 18 歳~33 歳の男女(2,627 人)の口腔内検体が調査
され、HPV ワクチン接種歴の有無で HPV6、11、16、18 型の検出率が比較解析された。ワクチン接種率
は全体で 18.3%(女性:29.2%、男性:6.9%)であった。ワクチン接種から平均 4.1 年後の時点で、HPV6、
11、16、18 型の口腔内の検出率は非接種者(1.61%)と比べて接種者(0.11%)で有意に低く、88.2%
(95%CI:5.7%, 98.5%)減少した。特に男性の接種者(0.0%)では非接種者(2.13%)と比べて有意に
低かった。一方、ワクチンに含まれない HPV 型については、接種者と非接種者の間で検出率に有意な差
は見られなかった。またアメリカでの実際のワクチン接種率をもとに、HPV6、11、16、18 型の口腔内
感染への人口レベルでの効果が解析され、全体で 17.0%(女性 25.0%、男性 6.9%)の感染予防効果が推
定された。
またアメリカの 2009 年~2014 年の国民健康保健調査データを用いて、口腔内の HPV 感染に対する 4
価 HPV ワクチンの効果が検討されている(57) 。18 歳~30 歳の男女(3040 人)の口腔内での HPV6、
11、16、18 型及び高/低リスク型 HPV の検出率が、ワクチン接種歴の有無で比較解析された。全体での
26