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08参考資料1 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンファクトシート追補版 (21 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_63875.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第31回 9/25)《厚生労働省》
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で HPV6、11、16、18 型に対する抗体が検出され(表 3)(41) 、抗体陽性率は男女間で差は認められな
かった。また 16 歳~23 歳の女性被験者と比較して、10~15 歳の男性被験者では 1.7~2.7 倍の HPV6、
11、16、18 型に対する幾何平均抗体価(geometric mean titer:GMT)が検出された。別の 9 歳~15 歳の
健康男女を対象とした臨床試験では、3 回接種後 1 か月の時点で、ほぼ全ての男性被験者が HPV6、11、
16、18 型に対する抗体陽性を示した(42) 。また 10 年間にわたる長期観察では抗体陽性率は低下し、
HPV18 型に対する抗体陽性率は約 60%を示したが、HPV6、11、16 型に対する抗体陽性率は 85%以上
の被験者で維持されていた(43) 。
表 3 4 価 HPV ワクチン接種者(若い年代の男性)の抗体陽性率
ワクチン接種後 1 か月

ワクチン接種後 1 か月

ワクチン接種後 10 年

接種年齢:10 歳~15 歳
(41)

接種年齢:9 歳~15 歳(42)

接種年齢:9 歳~15 歳

HPV6 型抗体

100%

99.8%

86.6% (80.9~91.2)

HPV11 型抗体

100%

99.8%

87.2% (81.5~91.6)

HPV16 型抗体

100%

99.5%

94.1% (89.6~97.0)

HPV18 型抗体

99.7%

99.8%

59.6% (52.2~66.7)

(95%CI)(43)

国内でも 16 歳~26 歳の健康男性を対象とした無作為化二重盲検試験の結果が報告されている(44)。
per-protocol population の 4 価 HPV ワクチン接種者(561 人)とプラセボ接種者(562 人)を 3 年間観
察した結果、肛門性器部の HPV6、11、16、18 型の持続感染の予防効果は 85.9%(95%CI:52.7, 97.3)
であった。HPV6、11、16、18 型に関連した肛門性器部疾患については、プラセボ接種群で 2 人(尖圭
コンジローマ、PIN)だったのに対し、ワクチン接種群では 0 人であった。
この国内臨床試験においても、4 価 HPV ワクチンの 3 回接種後 1 か月の時点で、ほぼ全ての被験者が
HPV6、11、16、18 型に対する抗体陽性を示した(表 4)(44)。また 9 歳~15 歳の健康男性(100 人)
を対象とした国内臨床試験では、4 価 HPV ワクチンの 3 回接種後 1 か月の時点で、ほぼ全ての被験者で
HPV6、11、16、18 型に対する抗体陽性が検出された(45) 。前述の国内臨床試験(44)の 16 歳~26 歳の
男性被験者と比較して、9 歳~15 歳の男性被験者では 1.3 倍~3.0 倍の HPV6、11、16、18 型に対する
GMT が検出された。
表 4 4 価 HPV ワクチン接種者(国内男性)の抗体陽性率
ワクチン接種後 1 か月

ワクチン接種後 1 か月

接種年齢:16 歳~26 歳

接種年齢:9 歳~15 歳

(95%CI)(44)

(95%CI)(45)

HPV6 型抗体

99.3% (98.0~99.9)

94.9% (88.5~98.3)

HPV11 型抗体

99.8% (98.7~100)

99.0% (94.4~100)

HPV16 型抗体

100% (99.1~100)

99.0% (94.5~100)

HPV18 型抗体

97.1% (95.1~98.5)

99.0% (94.4~100)

国内外の臨床試験の成績を総合すると、9 歳~26 歳の男性に 4 価 HPV ワクチンを 3 回接種すること
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