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【資料3-2】令和6年度 国立感染症研究所研究開発機関評価報告書 (44 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71698.html
出典情報 厚生科学審議会 科学技術部会(第147回 3/17)《厚生労働省》
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感染研は、新型コロナウイルスパンデミックにおいて重要な役割を果たしたことは高く評価
されるべきだが、同時にいくつかの課題・問題点も明らかとなった。主たる成果としては、
1. 新型コロナウイルスの検査法を迅速に開発し、全国の衛生研究所に技術提供を行った。
2. 感染症発生動向調査や各種サーベイランスを実施し、流行状況の把握に努めた。
3. 新型コロナワクチンの有効性・安全性の分析や副反応情報の集約を行なった。
4. WHO 協力センターとしての役割を果たし、国際的な感染症対策ネットワークの一部として機
能した。
5。感染状況や対策に関する科学的知見を政府や自治体に提供し、政策決定を支援した。
これに対し、コロナパンデミックから炙り出された問題点・課題として
1. 感染研は国研としての制約から、必要な人材の確保や柔軟な予算運用に課題を残した。
2. 一般市民向けの情報発信やメディア対応に改善の余地があった。
3. 基礎研究に強みがある一方で、臨床との連携が十分に取れていない印象を受けた。
4. 個人情報保護の観点から、
研究者へのデータや試料の提供が一部制限されるという問題が生
じた。
5. 官僚的な組織構造のためか、緊急時の迅速な意思決定や対応が難しい場合が認められた。
6. 地方自治体や地方衛生研究所との連携が必ずしもうまくいったとは言えない。
これらの課題を踏まえ、感染研は 2025 年 4 月に国立国際医療研究センター(NCGM)と統合し、
「国立健康危機管理研究機構」
(JIHS)として再編される予定である。この再編により、基礎研
究から臨床研究・診療までをシームレスに行う体制が構築され、より効果的な感染症対策が可
能になると期待される。また、感染研はアジア地域の公的研究機関とのネットワーク構築を計
画しており、インド、ベトナム、台湾の機関と連携して感染症情報やウイルスの分析情報を共
有する取り組みを進めている。これにより、次のパンデミックに備えたグローバルな協力体制
の強化が期待される。

委員H
これまでの感染研の役割として今後も継続していただきたいのはたとえ独法化しても国の機
関としての義務を果たすことではないかと思います。大学やその他民間機関 NPO がそれなりの
公衆衛生学的な貢献をすることは可能ですが、
あくまで自由な活動としてやっているのであり、
国民の信頼を得ることは到底不可能です。その意味でこれまでの感染研は不十分な予算と人員
不足のなかでも、いろいろな工夫をしながら一定の成果をあげてきたと評価しています。
私は研究活動の外部評価委員として 10 年余にわたって感染研と関わってきました。
基礎研究

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