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参考資料4_歯学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (14 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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論」は今回の改訂から新たに追加しており、臨床研修に繋げることを念頭においた学修目標を設定した。
超高齢社会への対応に関しては、地域における医療、福祉、介護等の関係機関との連携により、包括的かつ
連続的な地域完結型医療を提供できる人材の養成が改訂版に記載された。令和 2 年 3 月 31 日に発出された歯科
医師臨床研修制度の改正においても地域包括ケアシステムの一翼を担う歯科医師の育成を念頭においた内容に
なっており、令和 4 年 4 月から歯科医師臨床研修の新プログラムの運用が開始された。そこで、今回のモデ
ル・コア・カリキュラムでは、「C 社会と歯科」の「C-1-3 チーム医療」、「D 臨床歯学」の「D-6 多職
種連携、チーム医療、地域医療」、「E 診察・診断と治療技能」の「E-6 多職種連携、チーム医療、地域医
療」で、超高齢社会に対応する能力をかん養する学修目標を列挙した。特に「E-6 多職種連携、チーム医療、
地域医療」では、医療・福祉現場での体験を踏まえて、地域包括ケアシステムの中での歯科医療の役割を自覚
し、歯科医師臨床研修へ繋がるように学修目標を記載した。
4)診療参加型臨床実習の充実による資質・能力の向上
令和 3 年の歯科医師法の改正により、「共用試験に合格した歯学生が臨床実習で歯科医業を行うことができ
る」旨が明確化されたことにより、国民の診療参加型臨床実習での歯学生の診療への理解が進むことが期待さ
れる。臨床実習前の共用試験が公的化(法制化)されたことを受け令和 6 年から歯科医師法に基づく共用試験が
実施される予定である。今回のモデル・コア・カリキュラム改訂では、このことも念頭において学修目標と診
療参加型臨床実習実施ガイドラインの見直しを図った。
旧版では、「F シミュレーション実習(模型実習・相互演習(実習))」「G 臨床実習」の大項目を設けて、
技能教育に関する学修目標を設定し、技能教育の充実を図った。今回は「シミュレーション実習」「臨床実
習」は方略と捉え、この 2 つの領域を「E 診察・診断と治療技能」の大項目にまとめ、シミュレーション実習
等で実践法を学修した後、診療参加型臨床実習で経験することを前提として学修目標を示した。前回に引き続
き診療参加型臨床実習の推進・充実のために、診療参加型臨床実習で経験すべき症例を「E 診察・診断と治療
技能」の学修目標の最後に改訂版「診療参加型臨床実習の内容と分類」で示した。
5)学修方略と学修評価
今回の改訂では、第 3 章に態度・技能領域の学修目標を中心に、各大学でカリキュラムを立案する際に参考と
なる学修方略と学修評価について解説を記載するとともに、Good Practice の形で事例を記載した。取り扱う
項目は網羅的になることは避け、比較的新しい項目や各大学でのカリキュラム立案時に困難さがあることが予
想されるテーマ、例えばプロフェッショナリズム教育、Problem-based Learning、研究活動、歯科東洋医学等
とした。特に、旧版で追加された地域包括ケアシステムの学修に関しては、知識レベルの教育は十分に行われ
ているものの、医療現場での体験学修が十分に行われているとは言い難い面もある。今回の歯科医師臨床研修
制度の改正では、地域包括ケアシステムにおける在宅・訪問歯科診療の臨床研修が強化されており、歯科医師
臨床研修に繋がるような学外臨床実習の事例も示した。
旧版では歯学教育における診療参加型臨床実習実施のためのガイドライン(案)が別冊として示されていた
が、教育現場において活用されにくい状況となっていた。今回の改訂では、令和 3 年の歯科医師法改正に伴い
臨床実習に参加する歯学生の位置付けも大きく変わることから、厚生労働省における歯学生が診療参加型臨床
実習で行う歯科医業の範囲に関する検討結果も踏まえて、新たな「診療参加型臨床実習実施ガイドライン」を
策定することとした。
6)医学・歯学・薬学教育モデル・コア・カリキュラムの一部共通化
チーム医療、多職種連携は、超高齢社会の医療が進む中、ますますその重要性は強調されており、それを推進
するためにもモデル・コア・カリキュラムで、医学・歯学で同じ方向を目指すことを強調した。今回は、医
学、歯学に加え、薬学も同時期にモデル・コア・カリキュラム改訂を迎えており、「歯科医師として求められ
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