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医療IT委員会 答申 (52 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012779.html
出典情報 日本医師会 定例記者会見(6/10)《日本医師会》
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で重要である一方で、そのままでは地域の実情や医療機関の規模・機能の違いに十分対応
できない場合がある。例えば、高度急性期病院、一般病院、診療所、在宅医療、介護連携
においては、それぞれ必要とされる仕組みや導入可能な範囲が異なるため、一律の制度設
計だけでは現場での実装に無理が生じかねない。こうした「制度と実装のギャップ」を埋
める役割を担うのが、医師会である。
医師会は、全国の会員の医療機関を基盤として地域医療の実態を把握し、現場の課題を
集約し、必要な支援策を国や自治体へ提言できる立場にある。また、医師会共同利用施設、
地域医療情報連携ネットワーク、講習会・研修会、サイバーセキュリティ支援などを通じ
て、単なる要望提出に留まらず、具体的な実装支援を行うこともできる。すなわち医師会
のリーダーシップとは、医療 DX の導入・運用における現場の負担を軽減し、導入を希望す
るすべての医療機関が、無理なく医療 DX を実装できるよう導くことである。
特に、紙カルテを利用している医療機関、高齢医師の医療機関、小規模医療機関など、人
的・財政的制約の大きい医療機関にとっては、医療 DX はどうしても新たな負担となる可能性
がたかい。日本医師会は「すべての医師が、現状のままでも医療が継続できること」を大前
提としつつ、
「すべての医師が恩恵を受けられるよう医療 DX を実現する」と示しているよう
に、医師会は医療 DX の「推進者」であると同時に、
「現場を守る調整者」でなければならな
い。標準化と柔軟性、利便性と安全性、推進と持続可能性のバランスを取りながら、現場に
根ざした形で医療 DX を前に進めることこそ、医師会に求められるリーダーシップの本質であ
る。
3-3-2.今後の委員会に期待するもの
今回の委員会の会期中には、被保険者証の新規発行停止、マイナ保険証および資格確認
書の利用促進、電子処方箋の薬局への普及、診療報酬改定 DX の具体化、電子カルテ情報
共有サービスや標準型電子カルテ(導入版)の検討など、国が進める医療 DX 施策が大き
く前進した。医療 DX は、もはや将来構想ではなく、現実に医療現場へ影響を及ぼす段階
に入っている。
そのため、次期委員会への課題として、国策としての医療 DX に対して、日本医師会が
示す医療 DX に対する基本姿勢【国民・患者の皆様への「安全・安心でより質の高い医
療」の提供】【医療現場の(費用・業務)負担軽減】に資するものとなっているのか、制
度導入の進捗を確認するだけでなく、それが現場においてどのように受け止められ、どの
ような効果や負担をもたらしているかを継続的に検証する役割が求められる。すなわち、
導入率や整備率といった数値だけでなく、使いやすさ、安全性、費用負担、地域差、小規
模医療機関への影響、現場運用上の課題などを丁寧に把握し、その結果を次の提言につな
げていく視点が重要である。
特に、標準型電子カルテ、電子カルテ情報共有サービス、電子処方箋、診療報酬改定
DX、オンライン資格確認などは、今後数年間で本格実装の局面を迎えると考えられる。こ
うした施策について、現場で何が有効であり、何が負担となり、どこに改善の余地がある

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