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医療IT委員会 答申 (44 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012779.html
出典情報 日本医師会 定例記者会見(6/10)《日本医師会》
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2-2-8.しまね医療情報ネットワーク(まめネット)-地域包括ケアを中心に-
NPO しまね医療情報ネットワーク協会副理事長/島根県立中央病院病院長

小阪真二

まめネットは、自治体と連携した運営体制を特徴とし、
「ネットワーク基盤」と「サービ
ス」を分離した上下分離方式を採用している。基盤部分は県が整備・運用し、その上で提
供される各種サービスは利用者負担によって運営される。この仕組みにより、公共性と持
続可能性の両立を図っている。また、医療機関の規模に応じた利用料設定(応能負担)を
導入し、大規模施設ほど多く負担する公平な制度となっている。

1.連携カルテ
中 心 と な る機能の一つが
「連携カルテ」である。これ
は SS-MIX2 規格を用いた標準
化データに基づき、ベンダー
に依存しない形で医療情報を
共有する仕組みである。病院
と診療所の双方向で情報提供
が可能となっており、従来の
ような一方向の紹介・逆紹介
にとどまらない連携を実現し
ている。さらに、HPKI を用い
て電子署名を付与した診療情
報提供書等の活用も行っており、電子署名を用いた完全電子化により、紙媒体を介さない
安全かつ効率的な情報共有が可能となっている。
情報共有においては、連携カルテに登録する「公開の同意」と登録された情報の「閲覧
の同意」の二段階の患者同意を採用し、患者自身が情報の主体であるという考え方を重視
している。これにより、患者中心の医療情報共有が実現され、医療職種に関係なく必要な
情報を閲覧できる環境が整備されている。この点は、病院完結型から地域完結型医療への
転換を支える重要な要素とされる。
また、まめネットでは患者に「まめネットカード」を発行し、地域共通 ID によって情報
を紐付けている。このカードにより、患者が複数の医療・介護機関を利用する際にも一貫
した情報共有が可能となる。現在、島根県内の多くの医療機関が参加しており、情報提供
施設の割合も高い水準にある。
運用面では、ICT 導入による効果として、退院調整の迅速化が挙げられる。従来は時間を
要していた退院判断が、事前の情報共有により短期間で可能となった。ただし、単にシス
テムを導入するだけでなく、会議頻度の見直しなど運用改革が不可欠と考える。

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