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医療IT委員会 答申 (33 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012779.html |
| 出典情報 | 日本医師会 定例記者会見(6/10)《日本医師会》 |
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ID-Link には救急・災害時に、患者の同意なしで必要情報を閲覧できる機能も備わってお
り、非常時の情報共有にも役立っている。
情報共有が果たす役割と効果
地域医療情報連携ネットワークの活用により、かかりつけ医や介護職とも患者情報を共
有できることで、病院と診療所間での診療継続を支えている。退院支援において、名寄市
では ICT 活用後に退院調整日数が平均 8 日短縮されたとの報告があり、入院中からケアマ
ネジャー等とリハビリ状況や自宅環境を共有し、退院計画を立てることで在宅復帰が円滑
化した。慢性心不全患者については、介護側が日々のバイタル変化を共有し、悪化時に
ICT 経由で主治医へ連絡することで、早期受診を促し再入院抑制に寄与している。
運用体制とガバナンスの工夫
名寄市では、行政主導で「医療介護連携 ICT 協議会」を立ち上げ、地域包括支援センタ
ー内に事務局を設置しシステム運用を統括している。導入時にはタブレット 80 台を無償
配布し、操作研修を徹底することで、現場の不安を解消し利用促進を図っている。
函館市では、早くから ID-Link を用いた地域医療情報連携ネットワーク「道南
MedIka」を運用し、病院間で患者情報を共有し、円滑な転院・在宅移行に繋げてきた。行
政の関与で、近年は函館市医師会の連携支援センターが介護事業所の参加を促す体制を整
備し、病院 ICT 担当者による運営委員会で課題検討を行っている。
室蘭市では、医師会主導で SS-MIX2 対応のシステム「CoEsse」を導入し、参加機関の診
療・介護情報を自動集約・共有する体制を構築した。
旭川市では医師会が事務局となり「ゆっきりんく」(帝人ファーマ社の「バイタルリン
ク」)を運用し、多職種が PC やスマホから患者情報を共有している。
このように道内各地域で ID-Link や SS-MIX2 準拠システムを基盤とする地域連携が進
み、地域の実情に応じて行政または医師会が推進役を担っている。これらの協働体制によ
り、多職種が ICT を自らの業務に組み込み、活用する文化が醸成されている。特に ICT に
不慣れな介護職や個人事業所に対しては、行政と医師会が丁寧な伴走支援を継続すること
が、円滑な定着に不可欠である。加えて、医療圏をまたぐ広域連携においては、道内各地
で活用される ID-Link 等の共通インフラが互換性を保つことで、患者の移動にも柔軟に対
応できる体制が整いつつある。
おわりに
名寄市、函館市、室蘭市、旭川市における地域医療情報連携ネットワ-クについて述べ
てきたが、今後は、こうした北海道の先進事例が全国の中小自治体に広がることで、持続
可能な医療・介護提供体制のモデルとなることを期待したい。
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り、非常時の情報共有にも役立っている。
情報共有が果たす役割と効果
地域医療情報連携ネットワークの活用により、かかりつけ医や介護職とも患者情報を共
有できることで、病院と診療所間での診療継続を支えている。退院支援において、名寄市
では ICT 活用後に退院調整日数が平均 8 日短縮されたとの報告があり、入院中からケアマ
ネジャー等とリハビリ状況や自宅環境を共有し、退院計画を立てることで在宅復帰が円滑
化した。慢性心不全患者については、介護側が日々のバイタル変化を共有し、悪化時に
ICT 経由で主治医へ連絡することで、早期受診を促し再入院抑制に寄与している。
運用体制とガバナンスの工夫
名寄市では、行政主導で「医療介護連携 ICT 協議会」を立ち上げ、地域包括支援センタ
ー内に事務局を設置しシステム運用を統括している。導入時にはタブレット 80 台を無償
配布し、操作研修を徹底することで、現場の不安を解消し利用促進を図っている。
函館市では、早くから ID-Link を用いた地域医療情報連携ネットワーク「道南
MedIka」を運用し、病院間で患者情報を共有し、円滑な転院・在宅移行に繋げてきた。行
政の関与で、近年は函館市医師会の連携支援センターが介護事業所の参加を促す体制を整
備し、病院 ICT 担当者による運営委員会で課題検討を行っている。
室蘭市では、医師会主導で SS-MIX2 対応のシステム「CoEsse」を導入し、参加機関の診
療・介護情報を自動集約・共有する体制を構築した。
旭川市では医師会が事務局となり「ゆっきりんく」(帝人ファーマ社の「バイタルリン
ク」)を運用し、多職種が PC やスマホから患者情報を共有している。
このように道内各地域で ID-Link や SS-MIX2 準拠システムを基盤とする地域連携が進
み、地域の実情に応じて行政または医師会が推進役を担っている。これらの協働体制によ
り、多職種が ICT を自らの業務に組み込み、活用する文化が醸成されている。特に ICT に
不慣れな介護職や個人事業所に対しては、行政と医師会が丁寧な伴走支援を継続すること
が、円滑な定着に不可欠である。加えて、医療圏をまたぐ広域連携においては、道内各地
で活用される ID-Link 等の共通インフラが互換性を保つことで、患者の移動にも柔軟に対
応できる体制が整いつつある。
おわりに
名寄市、函館市、室蘭市、旭川市における地域医療情報連携ネットワ-クについて述べ
てきたが、今後は、こうした北海道の先進事例が全国の中小自治体に広がることで、持続
可能な医療・介護提供体制のモデルとなることを期待したい。
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