よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


医療IT委員会 答申 (26 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012779.html
出典情報 日本医師会 定例記者会見(6/10)《日本医師会》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

2-1-8.医療 DX による「がん検診受診率」の包括的把握に向けた提案
現状
我が国のがん検診は、大きく「市町村が実施する対策型検診」と「企業等が実施する職
域検診」に分かれている。日本における働く世代のがん検診の多くは職域検診として実施
されており、市町村が行う対策型検診だけでは国民全体のがん検診受診状況を正確に把握
することはできない。そこで、3 年に 1 度行われる国民生活基礎調査によって職域を含め
たがん検診受診率を算出している。しかしこの数値は、対象者の回答に基づくもので、記
憶違いなどによる誤差が含まれる可能性がある。
従って本邦では、検診データの一元管理がなされておらず、がん検診受診率を正確に算
出できない仕組みになっており、がん対策の評価や政策立案において大きな課題となって
いる。

提案
国の検討会では、住民のがん検診の受診状況等を集約化し、市町村が一体的に管理する
ことを目指している。具体的な集約方法として、市町村が受診者に対して受診勧奨を行う
に当たり「まず受診者本人からがん検診の受診状況等を市町村に報告」する、としてい
る。報告に当たっては、自治体検診 DX を見据えつつ「電子的な方法の活用」を検討して
いる。
医療 DX の推進により、マイナポータルを通じた健康・医療情報の本人閲覧が進められ
ている。特定健診情報については既にマイナポータルでの閲覧が可能となっており、この
仕組みを職域がん検診にも拡張することは技術的にも制度的にも十分検討可能であると考
えられる。
現在、マイナポータルで閲覧可能ながん検診情報は主として市町村が実施する対策型検
診に限られており、職域がん検診の結果は原則として連携されていない。職域がん検診結
果をマイナポータルに連携することにより、国民は自らの検診履歴を一元的に管理できる
ようになる。職域検診の結果は企業や健診機関に分散して管理されることが多く、転職や
退職を契機に過去の検診結果を確認することが困難な場合がある。がん検診は長期的な経
過管理が重要であり、個人が自らの検診履歴を一元的に確認できる仕組みを整備すること
は、継続的な受診行動を促す上でも重要である。
今後の医療 DX の推進において、対策型検診と職域検診という制度上の分断を乗り越
え、国民一人ひとりの視点に立った検診情報の統合を図ることが重要である。そのために
も、職域がん検診結果のマイナポータル連携の制度化を検討することが求められる。

24