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医療IT委員会 答申 (36 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012779.html
出典情報 日本医師会 定例記者会見(6/10)《日本医師会》
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2-2-4.粕屋地域医療ネット
1.粕屋地域医療ネット
現状の医療資源で超高齢化社会の地域医療を担うには、病院と地域の情報共有の効率化
が必須である。粕屋医師会は病院と地域に点在するかかりつけ医を結ぶ地域医療情報連携
ネットワークを構築し、関係者の人的負担を軽減し、服薬指導の報告書を自動発行する服
薬指導支援システムをベンダーと共同開発することを意図し、実運用に漕ぎつけた。その
過程で、多くのことを学んだ。
業務支援システムの作成には業務分析が必要で、医療界以外の業界には個々の業務に精
通した業界 SE が存在する。しかし、医療界は特異性が強く、業界 SE を欠いているため、
業務分析とシステム設計をベンダーが担うことは難しい。そのことから、業務支援システ
ムの設計から事後のシステムの稼働状況の確認まで当方が担い、ベンダーは電子カルテへ
本システムの搭載を担った。
業務支援システムは、想定外のガイドライン効果で、指導漏れが解消し、初心者の服薬
指導が可能になった。ところが、稼働まで 2 年、毎月の会議において、服薬指導支援シス
テムが全業務を代替するための条件を繰り返し聴取し、稼働後も同様の会議を繰り返した
が、利用率は改善しなかった。2 年後、他施設での稼働でレセプト請求時の書類が必要な
ことが判明し、システム開発時に協議しシステム化された。他職種の業務分析の難しさを
痛感した。

2.栄養指導の現状
病院の過少摂取患者の多くは、術後患者や脳血管障害の後遺症、がん末期の患者、認知
症患者であった。環境因子が整えられ、多職種が連日見守る入院環境でも、食べる意欲に
欠ける患者の回復は難しかった。
器質障害の程度が軽い患者は地域に帰り、その割合は年々増加している。地域では、高
齢患者に介護が適用されると、管理栄養士の居宅療養管理指導が可能になるが、訪問診療、
訪問看護、訪問介護、通所介護、訪問リハ、訪問歯科、配食サービスが優先され、栄養指
導は最後、訪問診療の 1%未満に留まっているのが地域の栄養指導の現状である(平成 24
年度老人保健健康増進事業)。
服薬指導は処方箋をもとに指導し、薬剤師は地域に多数在籍しているが、栄養指導の報
告書は独自性と専門性が強く、報告書を見て内容を理解できる医師は少ない。そして、地
域の栄養士数は圧倒的に少ない。結果として、退院後の食習慣の改善の継続は難しく、入
院を繰り返すことが多かった。そこで、病院栄養士は、栄養指導報告書に、栄養指導の問
題点やその内容の手書き文章、行動変容の内容、栄養目標、食べ方の工夫、教育目標、自
己管理目標、環境調整等の項目を加え、伝達内容の向上を図ったが、病院内での工夫で地
域への波及効果は多くはなかった。
地域の高齢患者は多くの厳しい社会的な環境、経済的な理由等でかかりつけ医も持たな

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