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参考資料1 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会とりまとめ (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65728.html
出典情報 社会保障審議会 介護保険部会(第128回 11/10)《厚生労働省》
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3.有料老人ホームにおけるいわゆる「囲い込み」対策のあり方
(1)「住宅型」有料老人ホームにおける介護サービスの提供について
①現状・課題
(いわゆる「囲い込み」の背景と実態について)


高齢者向け住宅の入居者に対する過剰な介護サービス提供(いわゆる「囲い込み」)52について、
例えば、介護サービス事業所が併設等する高齢者住まいにおいて、家賃や管理費等を不当に下
げて入居者を集め、その収入の不足分を賄うため、入居者のニーズを超えた過剰な介護保険サ
ービスを提供しているケースが想定される。



「住宅型」有料老人ホームやサ高住において入居者に対し過剰な介護サービスの提供が生じる
背景として、「住宅型」有料老人ホームやサ高住の入居者に介護サービスを提供する場合は出来
高報酬であり、かつ、介護報酬の利用上限額が特定施設よりもやや高いこと53、また、有料老人
ホームと同一・関連法人が事業所を併設・隣接するなどして、居宅系サービスを展開している
場合が多い54という実態が指摘されている。



特定施設(
「介護付き」有料老人ホーム)においては、有料老人ホームが入居者との間で入居契
約及び特定施設入居者生活介護サービス利用契約を結び、有料老人ホームが配置するケアマネ
ジャー(いわゆる「内マネ」)がケアプランを作成した上で、一般型の場合は有料老人ホーム自
らが、外部サービス利用型の場合は有料老人ホームと委託契約を締結した介護事業所(委託事
業者)が、入居者に対して介護サービスを提供する関係にある55。



一方、「住宅型」有料老人ホームの場合は、有料老人ホームが入居者との間で入居契約を結んだ
上で、ケアプランの作成や介護サービスについては、入居者が地域の介護事業所と自由に契約
し、それぞれの介護事業所がサービスを提供する関係にある。一方、有料老人ホームと介護事
業所が形式上は別個に運営されているものの、実態としては有料老人ホームと同一・関連法人
等の介護事業所が併設され、有料老人ホーム運営事業者が入居者に対して介護も事実上一体的
に提供している形態が多い56。



標準指導指針においては「入居者の介護サービスの利用にあっては、設置者及び当該設置者と
関係のある事業者など特定の事業者からのサービス提供に限定又は誘導しないこと」と規定さ
れているが、現実には、一部の有料老人ホームにおいて、介護保険サービスを使う場合に併設
や隣接、同一や関連法人等の居宅介護事業所がケアプラン作成を行うことや、同一や関連法人

52

全世代型社会保障を目指す改革の道筋(改革工程)や「経済財政運営と改革の基本方針 2024」において、いわゆ
る「囲い込み」について、より実効性のある対策を講ずることが求められている。

53

令和7年 10 月 31 日

第7回検討会 参考資料「外部サービス利用型の限度額と単位」

54

令和7年 10 月 31 日

第7回検討会 参考資料「住宅型有料老人ホーム等における介護・医療サービス事業所の併

設・隣接状況②(併設・隣接事業所のサービス種類)

55

外部サービス利用型特定施設は、事業の開始に当たって、指定訪問介護、指定訪問看護、指定通所介護又は指定地
域密着型通所介護の事業所と業務委託契約を締結することとされている。

56

併設・隣接事業所が介護サービス事業所の場合、その運営主体の約 8~9 割が「関連法人」となっている(令和6年
度老健事業「高齢者向け住まいにおける運営形態の多様化に関する実態調査研究事業」
)。

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