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05資料2-1森野委員提出資料(RSウイルス母子免疫ワクチンと抗体製剤ファクトシート) (22 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64997.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第32回 10/22)《厚生労働省》 |
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対象から除外されている。
第 3 相試験では 2020 年 6 月から 2022 年 10 月に母体への接種が実施された。主要解析 68 は生後 180
日までの追跡データが予定の 85%取得可能な状況で実施され、対象者の属性は最終解析と同様であった。
2 つの主要評価項目の医療受診を要した重症 RSV 関連下気道感染症に対する有効性は生後 90 日以内
81.8%[99.5%CI: 40.6, 96.3]、生後 180 日以内 69.4%[97.58%CI: 44.3, 84.1]
、RSV 関連下気道感染症
に対する有効性は生後 90 日、180 日までの期間で各々57.1%[99.5% CI: 14.7, 79.8]
、51.3%[97.58%
CI: 29.4, 66.8]であった。
また、RSV 関連入院予防効果(表 2 参照)を認めたほか、探索的検討項目の RSV 関連気道感染症の予
防効果は生後 90 日以内 39.1%[95% CI: 16.7, 55.7]
、生後 180 日以内 37.9%[95% CI: 24.0, 49.5]であ
った。
接種時の母体妊娠週数別サブグループにおける有効性の解析結果 68,77 としては、
生後 180 日以内の RSV
関連下気道感染症に対する有効性は 24 週~27 週 20.7%[95%CI: -44.6, 57.0]、28 週~31 週 67.4%
[95%CI: 34.2, 85.0]
、32 週~36 週 57.3%[95%CI: 29.8, 74.7]
、また、重症 RSV 関連下気道感染症に
対する有効性は 24 週~27 週 43.7%[95%CI: -24.6, 75.8]
、28 週~31 週 88.5%[95%CI: 51.8, 98.7]
、
32 週~36 週 76.5%[95%CI: 41.3, 92.1]であった。
なお、第 3 相試験研究期間中の RSV 関連死亡はプラセボ群で 1 人、組換え RS ウイルスワクチン群で
は認めなかった 76。
(イ)生後 360 日までの有効性
副次評価項目のひとつ、生後 360 日の RSV 関連下気道感染症に対する有効性については主要解析 68 に
おいて 41.0%[99.17%CI: 16.2, 58.9]との結果であったが、最終解析 76 において、RSV 関連下気道感染
症ならびに、重症 RSV 関連下気道感染症、RSV 関連入院に対する累積効果が生後 6 か月間維持されたも
のの 6 か月以降に蓄積された症例数は両群で同程度であったことが言及された。
(ウ)市販後調査
市販後の実社会における組換え RS ウイルスワクチンの有効性評価の結果も少数ながら示されてきて
いる。
アルゼンチンでは、2024 年 3 月から乳児 RSV 感染症予防策の主戦略として組換え RS ウイルスワクチ
ン母体接種が国の予防接種プログラムに導入された。初回シーズンにあたる 2024 年シーズン(2024 年
4 月~同 9 月)の乳児 RSV 関連下気道感染および重症 RSV 関連下気道感染による入院に対する組換え
RS ウイルスワクチン母体接種の予防効果が、多施設共同後方視的 Test-negative 症例対照研究(BERNI
study)によって評価された。症例群(RSV 陽性)286 人(平均日齢 74 日、SD33 日、生後 120 日以下の
割合 90%)
、対照群(RSV 陰性)219 人(平均日齢 77 日、SD44 日、生後 120 日以下の割合 82%)が解
析に組み込まれた。母体が妊娠 32 週~36 週に組換え RS ウイルスワクチンの接種を受け、14 日以上経
過後に出生した児を接種群とみなした。RSV 関連下気道感染による入院に対する予防効果は、生後 90 日
までの期間で 78.6%[95%CI: 62.1, 87.9]
、生後 180 日までの期間で 71.3%[95%CI: 53.3, 82.3]
、また、
重症 RSV 関連下気道感染による入院に対する予防効果は、生後 180 日までの期間で 76.9%[95%CI: 45.0,
90.3]であった。この結果は第 3 相試験の結果に一致する結果であった。なお、RSV 関連入院中の死亡
例 3 人は全例が組換え RS ウイルスワクチン未接種の母体からの出生児であった 82。
また、英国において実施された多施設共同前方視的 Test-negative 研究 83 では、2024 年 9 月~2025 年
22
第 3 相試験では 2020 年 6 月から 2022 年 10 月に母体への接種が実施された。主要解析 68 は生後 180
日までの追跡データが予定の 85%取得可能な状況で実施され、対象者の属性は最終解析と同様であった。
2 つの主要評価項目の医療受診を要した重症 RSV 関連下気道感染症に対する有効性は生後 90 日以内
81.8%[99.5%CI: 40.6, 96.3]、生後 180 日以内 69.4%[97.58%CI: 44.3, 84.1]
、RSV 関連下気道感染症
に対する有効性は生後 90 日、180 日までの期間で各々57.1%[99.5% CI: 14.7, 79.8]
、51.3%[97.58%
CI: 29.4, 66.8]であった。
また、RSV 関連入院予防効果(表 2 参照)を認めたほか、探索的検討項目の RSV 関連気道感染症の予
防効果は生後 90 日以内 39.1%[95% CI: 16.7, 55.7]
、生後 180 日以内 37.9%[95% CI: 24.0, 49.5]であ
った。
接種時の母体妊娠週数別サブグループにおける有効性の解析結果 68,77 としては、
生後 180 日以内の RSV
関連下気道感染症に対する有効性は 24 週~27 週 20.7%[95%CI: -44.6, 57.0]、28 週~31 週 67.4%
[95%CI: 34.2, 85.0]
、32 週~36 週 57.3%[95%CI: 29.8, 74.7]
、また、重症 RSV 関連下気道感染症に
対する有効性は 24 週~27 週 43.7%[95%CI: -24.6, 75.8]
、28 週~31 週 88.5%[95%CI: 51.8, 98.7]
、
32 週~36 週 76.5%[95%CI: 41.3, 92.1]であった。
なお、第 3 相試験研究期間中の RSV 関連死亡はプラセボ群で 1 人、組換え RS ウイルスワクチン群で
は認めなかった 76。
(イ)生後 360 日までの有効性
副次評価項目のひとつ、生後 360 日の RSV 関連下気道感染症に対する有効性については主要解析 68 に
おいて 41.0%[99.17%CI: 16.2, 58.9]との結果であったが、最終解析 76 において、RSV 関連下気道感染
症ならびに、重症 RSV 関連下気道感染症、RSV 関連入院に対する累積効果が生後 6 か月間維持されたも
のの 6 か月以降に蓄積された症例数は両群で同程度であったことが言及された。
(ウ)市販後調査
市販後の実社会における組換え RS ウイルスワクチンの有効性評価の結果も少数ながら示されてきて
いる。
アルゼンチンでは、2024 年 3 月から乳児 RSV 感染症予防策の主戦略として組換え RS ウイルスワクチ
ン母体接種が国の予防接種プログラムに導入された。初回シーズンにあたる 2024 年シーズン(2024 年
4 月~同 9 月)の乳児 RSV 関連下気道感染および重症 RSV 関連下気道感染による入院に対する組換え
RS ウイルスワクチン母体接種の予防効果が、多施設共同後方視的 Test-negative 症例対照研究(BERNI
study)によって評価された。症例群(RSV 陽性)286 人(平均日齢 74 日、SD33 日、生後 120 日以下の
割合 90%)
、対照群(RSV 陰性)219 人(平均日齢 77 日、SD44 日、生後 120 日以下の割合 82%)が解
析に組み込まれた。母体が妊娠 32 週~36 週に組換え RS ウイルスワクチンの接種を受け、14 日以上経
過後に出生した児を接種群とみなした。RSV 関連下気道感染による入院に対する予防効果は、生後 90 日
までの期間で 78.6%[95%CI: 62.1, 87.9]
、生後 180 日までの期間で 71.3%[95%CI: 53.3, 82.3]
、また、
重症 RSV 関連下気道感染による入院に対する予防効果は、生後 180 日までの期間で 76.9%[95%CI: 45.0,
90.3]であった。この結果は第 3 相試験の結果に一致する結果であった。なお、RSV 関連入院中の死亡
例 3 人は全例が組換え RS ウイルスワクチン未接種の母体からの出生児であった 82。
また、英国において実施された多施設共同前方視的 Test-negative 研究 83 では、2024 年 9 月~2025 年
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