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参考資料 持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ)(参考資料) (54 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20250423zaiseia.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/23)《財務省》 |
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患者本位の治療(慢性透析療法の在り方)
○ 日本の慢性透析療法の現況を見ると、ほとんどで血液透析が採用されており、腹膜透析が占める割合は約3%となっており、諸外国比で見ても、腹膜透析
の採用が進んでいない。
○ 患者の希望に応じて、医療上問題がない場合には、腹膜透析を活用することで、患者本位の治療につなげる道もあるのではないか。なお、透析に係る年間
医療費は、厚生労働省によると1.57兆円と推計されている。
◆ 日本における透析療法の状況
◆ 血液透析と腹膜透析に関する研究やガイドライン
1.日本における透析療法の採用状況(全国4,529施設、n=343,508人)
血液透析 :332,923人(97%)/腹膜透析: 10,585人(3%)
HD(血液透析)またはPD(腹膜透析)を第一治療として選択した場合、ESKD(末期腎不全)の糖尿病患者の
患者にとってより結果をもたらす可能性があることを示すエビデンスに基づく議論は不足しており、そのようなエビデンスがない場
合は、偏りのない患者情報に基づいて、患者の好みに応じて透析法を選択する必要がある。
腹膜透析はからだにやさしい、自宅でできる透析療法です。24時間かけてゆっくり透析をするので血圧
が下がったりすることもなく、痛みもありません。通院も月に1~2回ですむので忙しいかたにも便利な治
療法です。さらに、腎臓のはたらきをまもるので、透析療法であると同時に、腎保護療法のひとつとして
考えることもできるでしょう。腹膜透析は自分の生活スタイルにあわせて透析療法ができるという点で、現
在とても注目されている治療法です。血液透析にくらべて腎臓の働きをまもることができるという利点も
あるので、 腹膜透析から透析療法をはじめることを提案します。
(出所)聖路加国際病院 腎センター HPをもとに作成。
日本
リトアニア
心血管系に対する負荷、週初めの
高カリウム血症
韓国
細菌性腹膜炎、8年以上の継続で
は、被嚢性腹膜硬化症の危険性
ギリシャ
合併症等
トルコ
カリウム、塩分、水分の厳しい制限
フランス
尿量が減ると塩分、水分制限
ポルトガル
食事制限
オーストリア
週3回
ベルギー(フランス語圏)
月1、2回
スイス
通院回数
ベルギー(ドイツ語圏)
医療スタッフ
イスラエル
自分
イギリス(スコットランド)
実施者
腹膜透析
イタリア
週3回、1回5時間~8時間
アイルランド
病院・透析クリニック
バッグ交換1回30分、1日3~4回
アメリカ
自宅や会社
治療にかかる拘束時間
エストニア
透析をする場所
血液透析(クリニック等)
血液透析(自宅)
イギリス(スコットランド除く)
血液透析(HD)
チェコ
腹膜透析(PD)
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
アイスランド
◆ 血液透析と腹膜透析の比較
慢性透析療法の国際比較(透析療法に占める割合)
オランダ
(出所)1:厚生労働省「医療施設調査(静態調査)」、2及び3:「わが国の慢性透析療法の現況(2023 年12 月31 日現在)」 一般社団法人日本透析医学会 統計調査委員会
(注)2及び3について、統計調査結果は日本透析医学会により提供されたものであるが,結果の利用,解析,結果および解釈は発表者・著者が独自に行っているものであり,同会の考えを反映するものではない。
カナダ
(年)
(出所)一般社団法人 日本透析医学会 「腹膜透析ガイドライン2019」
オーストラリア
0
ノルウェー
人口10万人当たり患者数
デンマーク
(年)
1,000
透析導入時の情報の提供と同意にあたっては,末期腎不全の腎代替療法として血液透析,腹膜透析,さらに腎
移植の三つの療法があること,さらにそれぞれの療法の利点,欠点を説明し,患者の十分な理解と,透析療法
の選択を促すように指導する。現在,わが国での末期腎不全の治療法に関する情報の提供は十分とはいえず,
腹膜透析に関する情報提供は,腹膜透析を施行している施設に限られる傾向が強い。(Part1第1章 導入より引用)
3-6.CQ6:糖尿病性腎症の患者の透析療法は腹膜透析開始と血液透析開始のどちらがよいか?
3-6-1.推奨
推奨なし(Part2より引用)
スウェーデン
0
2,000
1983
1986
1989
1992
1995
1998
2001
2004
2007
2010
2013
2016
2019
2022
2023
2020
2017
2014
2011
50,000
2008
103
2005
100,000
2002
108
3,000
コロンビア
透析コンソール台数
150,000
113
98
(人/人口10万対)
ニュージーランド
118
(台)
200,000
Couchoud, C., Bolignano, D., Nistor, I., Jager, K. J., Heaf, J., Heimburger, O., ... & Wiecek, A. (2015). Dialysis modality
choice in diabetic patients with end-stage kidney disease: a systematic review of the available evidence. Nephrology
Dialysis Transplantation, 30(2), 310-320.
メキシコ(ハリスコ)
121.4
123
3.透析患者数とコンソール台数
メキシコ(アグアスカリエンテス)
2.透析を実施している施設数の伸び
(2002年=100)
(出所)The United States Renal Data System (USRDS) 2024 Annual Data Report (ADR)
53
○ 日本の慢性透析療法の現況を見ると、ほとんどで血液透析が採用されており、腹膜透析が占める割合は約3%となっており、諸外国比で見ても、腹膜透析
の採用が進んでいない。
○ 患者の希望に応じて、医療上問題がない場合には、腹膜透析を活用することで、患者本位の治療につなげる道もあるのではないか。なお、透析に係る年間
医療費は、厚生労働省によると1.57兆円と推計されている。
◆ 日本における透析療法の状況
◆ 血液透析と腹膜透析に関する研究やガイドライン
1.日本における透析療法の採用状況(全国4,529施設、n=343,508人)
血液透析 :332,923人(97%)/腹膜透析: 10,585人(3%)
HD(血液透析)またはPD(腹膜透析)を第一治療として選択した場合、ESKD(末期腎不全)の糖尿病患者の
患者にとってより結果をもたらす可能性があることを示すエビデンスに基づく議論は不足しており、そのようなエビデンスがない場
合は、偏りのない患者情報に基づいて、患者の好みに応じて透析法を選択する必要がある。
腹膜透析はからだにやさしい、自宅でできる透析療法です。24時間かけてゆっくり透析をするので血圧
が下がったりすることもなく、痛みもありません。通院も月に1~2回ですむので忙しいかたにも便利な治
療法です。さらに、腎臓のはたらきをまもるので、透析療法であると同時に、腎保護療法のひとつとして
考えることもできるでしょう。腹膜透析は自分の生活スタイルにあわせて透析療法ができるという点で、現
在とても注目されている治療法です。血液透析にくらべて腎臓の働きをまもることができるという利点も
あるので、 腹膜透析から透析療法をはじめることを提案します。
(出所)聖路加国際病院 腎センター HPをもとに作成。
日本
リトアニア
心血管系に対する負荷、週初めの
高カリウム血症
韓国
細菌性腹膜炎、8年以上の継続で
は、被嚢性腹膜硬化症の危険性
ギリシャ
合併症等
トルコ
カリウム、塩分、水分の厳しい制限
フランス
尿量が減ると塩分、水分制限
ポルトガル
食事制限
オーストリア
週3回
ベルギー(フランス語圏)
月1、2回
スイス
通院回数
ベルギー(ドイツ語圏)
医療スタッフ
イスラエル
自分
イギリス(スコットランド)
実施者
腹膜透析
イタリア
週3回、1回5時間~8時間
アイルランド
病院・透析クリニック
バッグ交換1回30分、1日3~4回
アメリカ
自宅や会社
治療にかかる拘束時間
エストニア
透析をする場所
血液透析(クリニック等)
血液透析(自宅)
イギリス(スコットランド除く)
血液透析(HD)
チェコ
腹膜透析(PD)
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
アイスランド
◆ 血液透析と腹膜透析の比較
慢性透析療法の国際比較(透析療法に占める割合)
オランダ
(出所)1:厚生労働省「医療施設調査(静態調査)」、2及び3:「わが国の慢性透析療法の現況(2023 年12 月31 日現在)」 一般社団法人日本透析医学会 統計調査委員会
(注)2及び3について、統計調査結果は日本透析医学会により提供されたものであるが,結果の利用,解析,結果および解釈は発表者・著者が独自に行っているものであり,同会の考えを反映するものではない。
カナダ
(年)
(出所)一般社団法人 日本透析医学会 「腹膜透析ガイドライン2019」
オーストラリア
0
ノルウェー
人口10万人当たり患者数
デンマーク
(年)
1,000
透析導入時の情報の提供と同意にあたっては,末期腎不全の腎代替療法として血液透析,腹膜透析,さらに腎
移植の三つの療法があること,さらにそれぞれの療法の利点,欠点を説明し,患者の十分な理解と,透析療法
の選択を促すように指導する。現在,わが国での末期腎不全の治療法に関する情報の提供は十分とはいえず,
腹膜透析に関する情報提供は,腹膜透析を施行している施設に限られる傾向が強い。(Part1第1章 導入より引用)
3-6.CQ6:糖尿病性腎症の患者の透析療法は腹膜透析開始と血液透析開始のどちらがよいか?
3-6-1.推奨
推奨なし(Part2より引用)
スウェーデン
0
2,000
1983
1986
1989
1992
1995
1998
2001
2004
2007
2010
2013
2016
2019
2022
2023
2020
2017
2014
2011
50,000
2008
103
2005
100,000
2002
108
3,000
コロンビア
透析コンソール台数
150,000
113
98
(人/人口10万対)
ニュージーランド
118
(台)
200,000
Couchoud, C., Bolignano, D., Nistor, I., Jager, K. J., Heaf, J., Heimburger, O., ... & Wiecek, A. (2015). Dialysis modality
choice in diabetic patients with end-stage kidney disease: a systematic review of the available evidence. Nephrology
Dialysis Transplantation, 30(2), 310-320.
メキシコ(ハリスコ)
121.4
123
3.透析患者数とコンソール台数
メキシコ(アグアスカリエンテス)
2.透析を実施している施設数の伸び
(2002年=100)
(出所)The United States Renal Data System (USRDS) 2024 Annual Data Report (ADR)
53