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居宅介護支援事業所に勤務する介護支援専門員の“やりがい”と“カスタマーハラスメント”に関する実態調査報告書 (49 ページ)

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出典情報 居宅介護支援事業所に勤務する介護支援専門員の“やりがい”と“カスタマーハラスメント”に関する実態調査報告書(4/1)《日本介護支援専門員協会》
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することで利用者側が優位を感じにくくすることや、正確な記録のため等と理由付けして利
用者側とのやり取りを録音する、相談援助の基本には反するが、利用者側と会話をする際に
介護支援専門員が立ったまま話をして、利用者の視線より介護支援専門員の視線を高く位置
するよう対応する等があげられる。
さらに、介護保険制度によるサービス提供によって生じるカスタマーハラスメントである
以上、保険者をはじめとした公的機関による防止対策及び被害が生じたときの支援等、積極
的な関与が必要である。

今回は、介護支援専門員のやりがいとカスタマーハラスメントに焦点を当てて調査を行い、
その結果から様々な分析と考察を行った。その結果、いくつかの要因が影響し合っているこ
とが明らかになった。この点でいえば、今後の介護支援専門員の人材確保と、やりがいをもっ
て安定して業務に定着できる対策において、大きな収穫が得られたといえる。
しかしながら、より深く考察を行うためには、さらに詳細な情報の収集と分析を重ねてい
く必要性も見えた。例えば、自らのケアマネジメントの成果を実感できていない介護支援専
門員は、ケアマネジメントを実践する能力に問題があるのか、それ以外の要因があるのか、
カスタマーハラスメントを行う介護者等や、カスタマーハラスメントが発生する状況に共通
項があるのかといったことが把握できれば、より有効な対策を検討する材料となる。
私たちが目指すものは、すべての介護支援専門員が、就労場所によらず、標準的にやりが
いを感じながら、ハラスメントに限らず、様々な課題に対応し、未来永劫この仕事に魅力を
感じられるようにすることである。
そのためには、引き続き介護支援専門員を取り巻く状況を見据えながら、優先的に解決す
べき課題に対して様々な要因の関連性に仮説を立て、今後も調査研究を継続していく必要性
があることも、今回の調査で明らかになったことである。

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