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提案書03(0399頁~0598頁)医療技術評価・再評価提案書 (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険未収載技術用)
整理番号

※事務処理用

233101

提案される医療技術名

酸素ボンベ安全性加算

申請団体名

日本呼吸療法医学会

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

02呼吸器内科
32救急科

関連する診療科(2つまで)
31麻酔科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した医
療技術の提案実績の有無
過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
特になし
場合、右欄も記 提案当時の医療技術名
載する


リストから選択

追加のエビデンスの有無

有無をリストから選択

提案される医療技術の概要
(200字以内)

従来の酸素ボンベの開栓のための元栓をなくし、代わりに酸素流量調整器とボンベを一体型にした流量調整器一体型酸素ボ
ンベを、入院中および外来で酸素ボンベを使用する際に用いた場合、従来の酸素吸入点数に加え酸素ボンベ安全性加算を適
用する。 なお近年酸素残量低下警報器(アラーム)が付随した機器もあり、この使用も推奨する。

文字数: 155
対象疾患名

保険収載が必要な理由
(300字以内)

低酸素血症のため酸素吸入が必要な疾患、すなわちJ-024の対象となっている患者

酸素ボンベに関する医療事故として日本医療機能評価機構からも3度注意喚起がなされているが(文献1)、院内での解決方
法は教育や注意喚起などが中心で物理的な解決方法が報告されていない。世界では酸素ボンベの安全性を重視した製品の導
入が進んでおり、日本でも一部使用が進んでいるが診療報酬的に評価がなく,J-024酸素吸入1日 65点ではまかなえない。さ
らに現在のボンベを実際に患者使用する都度、元栓開放や残量確認等安全管理のための業務は医師・看護師あるいは臨床工
学技士が行っているのが現状であり、本装置の導入により、それらに費やされる時間や労力は省けることになり医療者の働
き方改革につながる

文字数: 290
【評価項目】
①提案される医療技術の対象
・疾患、病態、症状、年齢等

J024 酸素吸入 他、J201 酸素加算 対象の酸素投与が必要なすべての患者(疾患・病態・症状・年齢を問わず)

②提案される医療技術の内容
・方法、実施頻度、期間等
(具体的に記載する)

院内で安全性の高い酸素ボンベを、患者の移動搬送時に使用する。全ての患者へ利用することにより酸素投与の安全性が増
すことになる。元栓のない酸素ボンベを算定基準とし、空になる前にアラームが鳴る機能が付いていれば尚可。

区分
③対象疾患に対
して現在行われ
ている医療技術
(当該医療技術
が検査等であっ
て、複数ある場
合は全て列挙す
ること)



番号

024

医療技術名

酸素吸入

既存の治療法・検査法等の内容

院内であらかじめ準備された流量調整器を取付、元栓を開栓し残量確認(圧力から内容量(L)に換算)して酸素投与を行う。
酸素ボンベは必ずしも毎回新品を使うことがない為、患者の酸素流量(L/分)・移動距離・時間を考慮し残量の少ないボンベ
を使用する際には特に注意が必要である。また酸素ボンベの開栓に当たっては、手技によっては開栓時に急激な圧力上昇
(断熱圧縮熱)による爆発・発火の恐れがあり技術を必要とし、その習熟のためには人的資源も必要となる。

④有効性・効率性
・新規性、効果等について③との比較
・長期予後等のアウトカム

研究結果

日本医療機能評価機構 医療事故情報報告(2010年1月~2022年3月)での医療用酸素ボンベに関する医療事故の事例は507
件であり、この件数を大幅に減らすことが期待される。下記に記載したが、流量調整器一体型のボンベが導入されたいくつ
かの病院から、インシデント頻度の著しい減少や、ボンベを扱う個々の職種から、働き方改革に寄与するという報告がなさ
れている。
公立陶生病院 臨床工学部 野堀 耕佑らは、酸素ボンベに関する院内インシデントの検討で、ボンベを酸素デールに変更
することで5年間に37件発生していた酸素の元バルブ開栓忘れはが0件に減少【文献5】、また埼玉石心会病院 里村 知
らはインシデントレポートより、酸素ボンベ関連事例を抽出して導入前後で比較、また同時にコストや業務効率についても
検討したところ、まず元栓開け忘れは導入前より減少した、また業務効率に関しては、看護師からは軽量で持ち手があるた
め運搬が楽になった。技士からは、患者移動時にボンベの使い分けとレギュレータ交換がなくなりストレスが減ったとの意
見が多く聞かれた。また、カニューレ接続とピンアウトレットの同時使用も原理上は可能であった。しかし、コスト面では
従来のボンベより費用が高額になるという結果であった。【日本臨床工学技士会会誌 第29回日本臨床工学会抄録集
2019】

⑤ ④の根拠と
なる研究結果等

4

ガイドライン等での位置づけ

ガイドライン等での記載あり(右欄に詳細を記載す
る。)

431

①「酸素療法マニュアル」日本呼吸ケア・リハビリテーション学
会 酸素療法マニュアル作成委員会、日本呼吸器学会 肺生理専門
委員会A4判変型 ISBN 2017.
②「酸素療法ガイドライン」日本呼吸器学会、日本呼吸管理学会
p.87「酸素療法の安全管理」の章に「・・・(酸素ボンベにつ
いて」安全に配慮した標準的な機能を持ったものを統一された規
格でそろえることも事故防止策として有用である」という記載あ
り2006.