よむ、つかう、まなぶ。
【参考資料2-2】抗微生物薬適正使用の手引き 第四版(案)医科・入院編 (35 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64503.html |
| 出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第99回 10/21)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
抗微生物薬適正使用の手引き
第四版
医科・入院編
1
感染症では、血液培養の再検査や感染臓器に由来した検体におけるグラム染色所見
2
の経時的な比較が、治療効果判定の一助となる場合がある。
3
4
図 2.
5
6
感染症の治療効果判定に用いる指標の例
7
8
②
感染症が改善しない場合の原因の鑑別
9
抗微生物薬投与後も全身状態が非常に悪い場合、広域スペクトラムの抗微生物薬
10
に変更するのは妥当であるが、患者背景(基礎疾患、医療曝露歴、動物曝露歴や海
11
外渡航歴等を含む)や身体所見・検査所見から感染臓器を推定し、原因微生物を想
12
定することが重要である。背景や感染臓器によって、追加あるいは変更すべき抗微
13
生物薬が異なるからである。例えば、高齢者や免疫不全者の治療不応の肺炎の鑑別
14
では結核を含む抗酸菌症を考える必要があり、腹部術後で長期に ICU に入室し広域
15
抗菌薬曝露がある症例では、カンジダを敗血症の原因として検討する必要がある 89。
16
このように、患者背景や身体所見・検査所見から感染臓器を推定・原因微生物を具
17
体的に想起し、現在投与中の抗微生物薬でどの微生物がカバーできていないのかを
18
検討することが非常に重要である。
19
さらに、感染症に対する治療効果が得られないと感じた場合、薬剤耐性菌による
20
感染症を念頭に抗菌薬の変更を検討する場合が多いと思われるが、抗微生物薬のス
21
ペクトラムが原因でない場合も多い(付録 px 参照)。したがって、現在投与中の抗
35
第四版
医科・入院編
1
感染症では、血液培養の再検査や感染臓器に由来した検体におけるグラム染色所見
2
の経時的な比較が、治療効果判定の一助となる場合がある。
3
4
図 2.
5
6
感染症の治療効果判定に用いる指標の例
7
8
②
感染症が改善しない場合の原因の鑑別
9
抗微生物薬投与後も全身状態が非常に悪い場合、広域スペクトラムの抗微生物薬
10
に変更するのは妥当であるが、患者背景(基礎疾患、医療曝露歴、動物曝露歴や海
11
外渡航歴等を含む)や身体所見・検査所見から感染臓器を推定し、原因微生物を想
12
定することが重要である。背景や感染臓器によって、追加あるいは変更すべき抗微
13
生物薬が異なるからである。例えば、高齢者や免疫不全者の治療不応の肺炎の鑑別
14
では結核を含む抗酸菌症を考える必要があり、腹部術後で長期に ICU に入室し広域
15
抗菌薬曝露がある症例では、カンジダを敗血症の原因として検討する必要がある 89。
16
このように、患者背景や身体所見・検査所見から感染臓器を推定・原因微生物を具
17
体的に想起し、現在投与中の抗微生物薬でどの微生物がカバーできていないのかを
18
検討することが非常に重要である。
19
さらに、感染症に対する治療効果が得られないと感じた場合、薬剤耐性菌による
20
感染症を念頭に抗菌薬の変更を検討する場合が多いと思われるが、抗微生物薬のス
21
ペクトラムが原因でない場合も多い(付録 px 参照)。したがって、現在投与中の抗
35