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参考資料6 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(平成24年厚生労働省告示第430号)及び健康日本21(第二次)の推進に関する参考資料 (63 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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メタボリックシンドロームの該当者及び予備群を 25%減尐させることを目指した特定
健康診査等実施計画に準じて、高コレステロール血症の者を 25%減じることを目標とす
る。健康日本21では 50%減という目標を設定していたが現実的とは言えないこと、ま
た、特定健康診査等実施計画においてメタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減
尐率を平成 27 年度の時点で平成 20 年度と比べて 25%減尐と設定しており、平成 27 年度
以降も引き続きその目標値が維持されると想定されることから、高コレステロール血症者
の割合に関する目標値は現状値の 25%減と設定することとする。また、対象年齢につい
ては、高コレステロール血症で明らかに虚血性心疾患が増えるのは 40 歳以降であり 17)、
さらに予防効果のエビデンスがあるのは 70 歳代までであることから、40~79 歳とする 18)。
国民健康・栄養調査や特定健診においては、空腹時採血を徹底することが現実的でない
ことから、LDL コレステロールの測定には直接測定法を採用している。ただし、自治体に
おいてこれらのデータを活用して LDL コレステロール値によるモニタリングを行う場合
は、直接測定法による LDL コレステロール値は食事の影響を受けないという利点がある一
方で、精度管理が十分でない場合に被検者の状況や用いる試薬によって測定精度がばらつ
くとの指摘があること等を考慮した上で用いる必要がある。
なお、国民健康・栄養調査を用いた現状値には、総コレステロール値 240mg/dl 以上で
ある集団の割合と LDL コレステロール 160mg/dl 以上の集団の割合とに乖離が認められる
が、これは総コレステロールが高い者の中に HDL コレステロールが高い者が含まれている
こと等を反映していると考えられる。しかし、国内外の一般集団を対象とした疫学研究の
結果により、両集団は虚血性心疾患の発症・死亡リスクが上昇し始めるという観点で理論
的には概ね共通した集団と考えられることから、こうした乖離を前提とした上で国民健
康・栄養調査の総コレステロール値をモニタリングに活用することは妥当と言える。
また、コレステロールについては、コレステロールが低い場合に脳出血等による死亡率
が高くなるとする指摘がある一方で 19)-21)、一部の脳梗塞は高コレステロール血症でリス
クが高まるとする研究もある 22)。このように、脳血管疾患と高コレステロール血症の関
係については評価が定まっていないことから、血圧の目標値のように“lower the
better”を前提とした平均値の低下目標とはせず、脳血管疾患の死亡率に対する影響も中
立として推計を行った。
(ⅳ)メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減尐
目標項目

メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減尐

現状値

約 1,400 万人

(平成 20 年度)

目標値

平成 20 年度と比べて 25%減尐

(平成 27 年度)

データソース

特定健康診査・特定保健指導の実施状況

健康日本21や「医療費適正化に関する施策についての基本的な方針(平成 20 年厚生
労働省大臣告示)」において、平成 27 年度末時点で平成 20 年度当初と比べてメタボリッ

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