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参考資料6 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(平成24年厚生労働省告示第430号)及び健康日本21(第二次)の推進に関する参考資料 (36 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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以下、5つの基本的な方向の概略を記述する。
(1)健康寿命の延伸と健康格差の縮小
我が国における高齢化の進展及び疾病構造の変化を踏まえ、生活習慣病の予防及び社会
生活を営むために必要な機能の維持及び向上等により、健康寿命(健康上の問題で日常生
活が制限されることなく生活できる期間)の延伸を実現することが重要である。
また、あらゆる世代の健やかな暮らしを支える良好な社会環境を構築することにより、健
康格差(地域や社会経済状況の違いによる集団間の健康状態の差)の縮小を実現すること
が重要である。
(2)生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底(NCD(非感染性疾患)の予防)
がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPD(慢性閉塞性肺疾患)に対処するため、食生活
の改善や運動習慣の定着等による一次予防に重点を置いた対策を推進するとともに、合併
症の発症や症状の進展などの重症化の予防に重点を置いた対策を推進すべきである。なお、
国際的にも、これらの疾患は重要なNCD(Non Communicable Disease:非感染性疾患)
として対策を講じることが重視されているところである。
(参考:NCDについて)
近年、慢性疾患の発症や悪化は、個人の意識と行動だけでなく、個人を取り巻く社会
環境による影響が大きいため、これらの疾患について、単に保健分野だけでなく、地域、
職場等における環境要因や経済的要因等の幅広い視点から、包括的に施策を展開し、健
康リスクを社会として低減していく「NCD対策」としての概念が国際的な潮流となっ
てきている。
がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を中心としたNCDは、
世界的にも死因の約 60%を占め(2008 年(平成 20 年)現在)、今後、10 年間でさらに
77%にまで増加するとの予測もなされている。また、世界保健機関(WHO)では、「非
感染性疾病への予防と管理に関するグローバル戦略」(2008 年(平成 20 年)~2013 年
(平成 25 年))を策定するほか、2011 年(平成 23 年)には国連におけるハイレベル会
合でNCDが取り上げられる等、世界的にNCDの予防と管理を行う政策の重要性が認
識されている。今後、WHOにおいて、NCDの予防のための世界的な目標を設定し、
世界全体でNCD予防の達成を図っていくこととされている。
各疾病の性質を医学的に見た場合、例えば、がんは必ずしも非感染性のものだけでな
く、感染性のものも存在しているが、近年、国際的に取り組まれているNCD対策では、
疾病そのものに着目して、がん、循環器疾患、糖尿病及びCOPDをNCDという疾患
として整理し、包括的な取組がなされている。
こうした国際的な背景を踏まえ、健康日本21(第2次)では、主要な生活習慣病を
NCD対策という枠組みで捉え、取り組むべき必要な対策を示すものである。

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