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参考資料6 国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針(平成24年厚生労働省告示第430号)及び健康日本21(第二次)の推進に関する参考資料 (133 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24115.html
出典情報 健康日本21(第二次)推進専門委員会(第17回 2/25)《厚生労働省》
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ると3番目に大きな健康リスクとなる

1)

。一般に、精神疾患のように、死亡のみなら

ず、死亡に至らないまでも有病により療養や障害を長期にもたらし、本人にも社会に
も多大な疾病負荷をもたらすような疾病の場合、DALYに換算すると大きな疾病負
荷を示す。アルコールによる健康被害もこのような特徴を持つ。わが国におけるアル
コール使用の疾病負荷量(DALY)は、男性では全DALYの 6.7%、女性 1.3%と
推計されている 9)。
※1: DALY(Disability Adjusted Life Years)
:障害調整生命年。その疾病が社会に与える影
響を測る指標。WHOの定義では、その疾病による寿命の短縮(寿命ロス)に、その疾病による
障害や苦痛に影響されていた期間(健康ロス)を加えて算出される。
(疾病により失われた寿
命)+(疾病により影響を受けた年数)×(その障害ウェイト:0~1)により計算。

2. アルコール依存症
平成 15 年に実施された全国飲酒実態調査によると、久里浜式アルコール症スクリー
ニングテスト(KAST)で「アルコール依存症の疑い」とされた者の割合は、男性
の 7.1%、女性の 1.3%であった 10)。この割合をもとにアルコール依存症が疑われる者
を推計すると 440 万人であった。また、同調査において、男性の 1.9%、女性の 0.1%
がアルコール依存症の診断基準を満たし、その数は約 80 万人と推計された。2008 年に
実施された全国飲酒実態調査によると、上記有病率は男性 1.0%、女性 0.3%であり、
男性は減尐、女性は増加の各傾向が認められた 10)-12)。
一方、患者調査の結果によると、総患者数(調査日現在において、継続的に医療を受
けているアルコール依存症患者数)の推計値は、平成 11 年が 3.7 万人、平成 14 年が
4.2 万人、平成 17 年が 4.3 万人、平成 20 年が 4.4 万人と増加傾向にある 13)。

ⅱ. 基本的な考え方
(i)生活習慣病のリスクを高める量を飲酒している者の割合の減尐
生活習慣病のリスクを高める飲酒量を1日の平均純アルコール摂取量が男性で 40g、
女性で 20g 以上と定義して、国民に周知しこのような飲酒の予防を図るため、指標とし
て設定する。
生活習慣病のリスクを高める飲酒量の考え方を以下に示す。
①内外の研究結果から、がん、高血圧、脳出血、脂質異常症などの飲酒に関連する多
くの健康問題のリスクは、1日平均飲酒量とともにほぼ直線的に上昇することが示さ
れており 14)-17)、これらの知見からは生活習慣病のリスクを高める飲酒量の域値は低け
れば低いほどよいことが示唆される。
②一方、全死亡、脳梗塞及び虚血性心疾患については、飲酒量との関係がほぼ直線的
に上昇するとは言えない。しかし、その場合でも、男性では 44g/日(日本酒2合/日)

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