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【資料No.1】2.5_臨床に関する概括資料 (40 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》
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S-217622

2.5 臨床に関する概括評価

以上の結果から,S-217622 は一部腎臓から排泄されるものの (2.5.3.1.2.3 項参照),これまで
評価した範囲 (表 2.5.3.1-10 参照) においては腎機能が S-217622 の薬物動態に及ぼす影響は認
められず,用量調節の必要はないと判断した.
2.5.3.2.5

体重の影響

母集団薬物動態解析 (2.5.3.1.3.1 項参照) において,体重は CL/F 及び Vc/F の影響要因として
選択された.得られた母集団薬物動態パラメータに基づいて,ベイジアン法により T1221 試験
の Phase 2a Part 及び Phase 2b Part での被験者ごとの S-217622 の初回投与 (375 又は 750 mg) 後
の C24,Cmax 及び AUC0-τ (それぞれ C24_d1,Cmax_d1 及び AUC_d1) を推定し,体重カテゴリーご
とに表 2.5.3.2-3 に要約した.
推定された曝露は体重の増大に伴い低下する傾向が認められるものの,体重 100 kg 以上の被
験者における初回投与後 (375 mg) の C24_d1 の最小値 (9.49 µg/mL) は,マウス感染モデルにお
いて肺内ウイルス力価を 2 log10 (TCID50/mL) 低下させるために必要な血漿中薬物濃度に相当す
るヒト血漿中薬物濃度 (6.09 μg/mL,2.4.2.1.4 項参照) を上回った.
また,体重 40 kg 未満の被験者への投与経験は限られているが,T1221 試験の Phase 2a Part 及
び Phase 2b Part において体重 40 kg 未満の被験者 2 例 (375/125 mg 群 1 例及び 750/250 mg 群 1
例) に本剤が投与されており,各患者のベイジアン法を用いた初回投与後の C24_d1,Cmax_d1 及
び AUC_d1 は,375/125 mg 群でそれぞれ 22.7 µg/mL,28.5 µg/mL 及び 588.3 µg·hr/mL,750/250 mg
群でそれぞれ 54.3 µg/mL,58.7 µg/mL 及び 893.8 µg·hr/mL と推定され,各母集団平均値 (表
2.5.3.2-3 参照) と比較し,大きな違いは認められなかった.
したがって,S-217622 の薬物曝露は体重の増加に伴い低下する傾向が認められるが,体重に
よる用量調節は不要と判断した.

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