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参考資料3 有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン2024年度版 (36 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71872.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第46回 3/23)《厚生労働省》
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XI. 考察

1. 利益に関して
1) 便潜血検査免疫法

免疫法は化学法よりテスト精度が有意に優れており、 食事制限等が不要で feasibihty が高いな
どの理由で、日本を含むアジアにおいて有効性を評価するためのランダム化比較対照試験(RCT)
が行われずに広く普及してしまった 89。

近年新技術をより迅速に評価するために、テスト精度とプログラム評価を用いた代替指標評価の
桁組みが明確化された 229。「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン」2005 年版 におい
て観察研究による有効性評価を行い有意な死亡率減少が示されていたが、 本ガイドラインは追加
で WEO の代共指標評価 9?を行い、免疫法の有効性をさらに検討した。 化学法を参照基準とする
免疫法の代奉指標評価は非常に適合性がよく、 免疫法に対する評価と推奨グレードに関してはガ
イドライン作成委員会の委員が全員一致した。 しかし、 対象年齢や検診間隔、カットオフ値の設定
など免疫法の運用に関してはさまざまな意見が出され、最終的に開始年齢は 40 歳・45歳・50 歳、
検診間隔は 1 年から 2 年にすることも 可能であるとした。 これら免疫法の運用に関する課題は、検
診プログラムの効果の大きさや医療資源の活用にも大きく影響するにもかかわらず、 国内研究は
極少数に留まっている。 国内の観泰研究やモデル解析等の報告が待たれる。

2) 全大腸内視鏡検査

欧米では全大腸内視鏡の有効性を評価する RCT が複数進行中であり、 最終解析は報告され
ていない。 2022 年 10 月に報告された NordICC 研究の中間解析では、介入群における全大腸
内視鏡の応諾率が 42%と低いため、TTT 解析では有意な死亡率減少効果は示されなかった。 し
かし、 観察開始 8 年目ごるより介入群の死亡率が対照群より低くなっているため、15 年目の最終
報告まで注視する必要がある 49。

RCT の代わりに文献レビューで採用した観祭研究では、 ほぼ一貫して死亡率減少効果が示さ
れたことをガイドライン作成委員会は重視した。 しかし、 全大腸内視鏡検査に関する観察研究には
観察研究自体に伴うバイアスリスクに加えて、 大腸がん検診に特有のバイアスリスクがある。 特に全
大腸内視鏡による検診では、 検診受診の把揚方法が問題であり、 近年は様々なアルゴリズムで解
析方法により診療と検診の識引が進んでいるが、完全に解決できたわけではない。 様々なバイアス
リスクを総合して評価し、観察研究のみでは全大腸内視鏡の有効性を決定できる信頼性の高い結
果は得られないと判断された。

そこで、観察研究の評価を補5ために 8 状結腸鏡検査を参照基準とした代蒼指標評価も議論
れた。 代娠指標評価では、 全大腸内視鏡の大腸がん検出率が S 状結腸鏡を上回るという確定的
な証拠は示されず、全大腸内視鏡の受診率は 8 状結腸鏡を有意に下回った。

最終的に全大腸内視鏡検診の有効性に関する確固たる根拠は得られないと判断された。

Bretthauer らは観窪研究やモデル研究に基づくがん検診ガイドラインに対して警鐘を鳴らして

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