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参考資料3 有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン2024年度版 (31 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71872.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第46回 3/23)《厚生労働省》
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VIII. 補足検討事項

1. 便潜血検査免疫法のカットオフ値

免疫法は、抗ヒトへヘモグロビン抗体を用い、便中に含まれるヒトへヘモグロビンを特異的に
検出する。 現在は採便容器、 検出用試薬、自動測定装置を用い、便中へへモグロビン量の定量
的な測定が可能となっている。定量化により検査の陽性と陰性を分けるカットオフ値を設
定することで、利益不利益バランスや精検負理能に応じて陽性率の調整を行うことができ
る89。ただし、 実際および理論上の採便量や、採便容器内の緩衝液量が異なるため、メーカ
ー毎のカットオフ値には比較性がなく、複数のメーカーやや検査キットを統合したテスト精
度の評価は困難であり精度管理上大きな問題でもる。そこで、 World Endoscopy
Organizationでは、理論上はメーカー間の差がないであろ う便中のへモグロビン濃度とし
て、業便1gあたりのへモグロビン量(ug/g)に換算して評価することを推奨している9@9。

わが国の大腸がん検診プログラムにおいては検診実施者毎にデバイスの選定とカットオ
フ値の設定がなされることが多く、 実際にはメーカーの参考基準でちるカットオフ値や、 事
業評価指標の一つとして40-74歳における陽性率(要精検率)の許容値7%以下を踏まえて設
定されていると推測される。2018年度消化問がん検診全国集計調査によると90、定量法が
用いられていた施設においてはカットオフ値20-30 ugyg未満に設定している施設が最も多
くの割合を占めるが(37.9%)、この範囲におけるカットオフ値は多くのメーカーの参考基準
に該当する。

国内の検診プアログラムにおいて複数のデバイスが使用されている状況から、国によって
一律のカットオフ値を設定するのは難しい。 好事例と して、 地域において一律のデバイスを
選定することで一律のカットオフ値の設定が可能になり、適切な精度管理につながったと
いう報告もあり92、 本来は一律のデバイス・一律カットオフ値を用いて管理するのが望まし
いと考えられる。 わが国のプログラムに適したカットオフ値の調整と運用についてさらな
る検討を行う必要がある。

2. 便潜血検査の郵送法

便潜血検査用送法の利点と して受診率の向上が指摘されており、未受診者対策としても
活用きれている。 文献レビュー委員会において欧米で実孝された計 16 研究のメタアナリシ
スが行われた。 郵送法は対照と比較して 2.59 倍(95%CI: 1.80-3.74)参加率が高くなるが、
個々の設定での効果を予測する分布である 95%予測区間は 0.67-9.99 であり 、null-effect で
あった。

郵送法では搬送中の温度変化と保管期間も問題となる。 免疫法の温度管理については、少
数サンプルを用いたラボデータの解析に留まっている。国内で汎用されている検査キット
について冷蔵、室温、高温の 3 パターンで便中へモグロビンの残存率の経時的推移が検討
され、冷蔵ではへモグロビン残存率はほとんど変化がないが、室温和や高温(35-40 度)では時

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