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参考資料3 有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン2024年度版 (34 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71872.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第46回 3/23)《厚生労働省》
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文. 大腸がん検診の国際的評価

2019 年の IARO の大腸がん検診ハンドブックでは、便潜血検査(化学法、 免疫法)の隔年検診
が大腸がん死亡率を減少させるという十分な科学的エビデンスがあるとし、 全大腸内視鏡検査に
ついても検診が実施されていない状態と比較すると、 全大腸内視鏡による検診(1 回のみ)は大腸
がん死亡率を低下させる十分なエビデンスがあると述べている。 その判断の根拠は観察研究と 8
状結腸鏡検査のランダム化比較対鶏試験(RCT)である。 しかし、 一部の IARC メンバーからは、効
果推定値のばらつきとそれに関連する精度の限界、内視鏡検査による偶発症、S 状結腸包のデー
タからの外挿の困難さにより、 科学的根拠は限定的であるという意見もあった 29。

米国の PDQ(Physician Data Query)では、2022 年大腸がん検診について便潜血検査(化学
法、 免疫法)、S 状結腸鏡、直腸指診、全大腸内視鏡のレビューを各々独立して行っている 391。 化
学法については RCT で 15-83%の死亡率減少効果があるとした。 免疫法についてはテスト感度が
評価され、 全体として、化学法と比較して感度が実質的に向上しているようにみえるが、 特異度に
ある程度の低下がみられるとし、 化学法がスクリーニング検査として受け入れられるなら、テスト精
度がより高い免疲法のような検査を強く支持するとした。 8 状結腸午については RCT より 22-31%
の大腸がん死亡率減少効果がみられた。 全大腸内視鐵はヒストリカルコントロールを用いた症例対
照研究より遠位結腸では約 60-70%%の大腸がん死亡率減少効果がみられるとしたが、 何らかの最
低限のスクリーニングを行う対照群を含むヨーロッパの RCT が完了するまでは死亡率低下の程度
も評価できないとした。 また、 全大腸内視鐘の不利益として偶発症、過剰診断/過剰治療、精神的
負担、 時間/労力および機会費用などの非経済的な不利益が精密検査時、結果説明時、サーベイ
ランス、 治療の各段階で発生するとしていた。

U.S. Preyentive Services Task Force は 2021 年 5月に大腸がん検診のガイドラインの更新
版を公開した 89。 50-75 歳は推奨グレード A、 45-49 歳は推奨グレード B、 76-85 歳は推奨グレー
ド C であり、 検診実施の判断では Shared Decision Making を行うべきとしていた。 推奨された
検診方法は、便を用いた検査は高感度化学法(有年)、 免疫法(逐年)、 便中 DNA 検査(1-3 年毎)、
画像検査は全大腸内視鏡(10 年毎)、 CT コロノグラフィ(5 年毎)、S 状結腸鏡(5 年毎)、S 状結腸
鏡+免疫法(S 状結腸鏡は 10 年毎免疫法は乏年)である。 各方法のネットベネフィットは、RCT か
らのエビデンスがない場合、観宗研究やテスト精度、モデル解析によって評価された。 検査方法毎
に個別の推奨グレードはつけられなかった。 スクリーニング方法の選択にあたっては、 医師と患者
が検診の導度や受診場所、検査方法、前処民や麻酔法などの因子を考慮して決定するのがよい
としている。

米国 U.8. Multi-Society Task Force(MSTE)は 2017 年ガイドラインにおいて検査モダリティ
を検査性能・コスト・実用的な考慮に基づいて、tier1 から tier3 の 3 つの階層にカテゴリー化して
いる。 免疫法(逐年)と全大腸内視鏡(10 年毎)は tier 1 の検査として強く推奨されんている。 全大腸
内視鏡の有効性評価に関しては観察研究によるエビデンスが採用されていた。 MISTE ガイドライ
ンでは本ガイドラインと異なり GRADE による科学的根拠の質と推奨の強さの評価が行われている

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