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参考資料3 有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン2024年度版 (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71872.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第46回 3/23)《厚生労働省》
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VI. 対象年齢

1. 便潜血検査免疫法

一般的にがん検診の対象年齢設定には、年齢階級別の利益と不利益の評価を行2。 検診の利
益は年齢陸級別の有効性が重要であるが、不利益は年齢や対象となる疾患によって内容が異な
る。 また、 対象となる疾患の疾病負荷の指標として、槍患率や死亡率の検討も行われる。

免疫法の死亡率減少効果を検討できるランダム化比較対照試験(RCT)が実施されていないた
め、観察研究や、 間接的な根拠として有意な死亡率減少効果を示した便潜血検査化学法の RCT
の対象年齢、諸外国の大腸がん検診の実施状況等を参考にした。 一方、 大腸がん検診の不利益
は不必要な精密検査と精密検査における偶発症リスクを検討した。 不必要な精密検査は、大腸が
んの答患率の低い若年層で相対的に大きいため、検診開始年齢の検討の指標とした。 また、 精密
検査における偶発症は、 高齢ほど多いため、検診終了年齢の検討の指標とした。 さらに、 高齢にな
ると身体機能の低下により治療が制約されたり、 治療に伴う合併症リスクが上がるため併せて検討
した。

1) 開始年齢

有意な死亡率減少効果を示した化学法の RCT51719.20では、 45 歳から 80 歳までが対象者と
なっている。 特に 50-74 歳は、スウェーデンの RCT'9を除いた3研究の対象年齢に含まれている。
国内の多目的コホート研究で 40 代における死亡率減少効果が検討されている。 検診受診はベー
スライン調査における自己申告で把握されており、40 代の検診受診によって死亡率は減少し、慌
恵率は増加する傾向であめったが、いずれも統計学的な有意差は認めなかった 7?。

不利益の観点から、 免疫法の年齢階級別の大腸がんの number needed to scope(NNS: 大
賜がん 1 例を発見するために必要な精密検査数)を検討した。 日本消化器がん検診学会の平成
28 年度消化器がん検診全国集計調査より算出した大腸がんの NNS は 40-44 蔵 78.7、45-49 歳
52.4、50-54 歳 36.8 であり、 年齢が若いほど高値であった 7⑱。

1975-2015 年の年齢階級別浸潤がん槍患率と死亡率の推移を検討すると 7⑳、40 代、50 代とも
浸潤がん容患率は緩やかに上昇している一方、死亡率は緩やかな低下傾向がみられる。 2018 年
全国がん登録データでは 40-44 歳の年齢階級別稚加率が 10 万人あたり 23.1、45-49 歳 39.1、
50-54 歳 68.5 であった 89。 近年米国では 40 代の大腸がん確患率が増加しており 90、 米国のが
ん登録 SPER では 2013-2017 年の 40-44 歳年齢階級別権吊率が 10 万人あたり 19.4、 45-49
歳 33.3、50-54 歳 61.8 であった 82。 また、GLOBOCAN によると 2020 年の日本の 40-49 歳大
腸がん稚患率は 10 万人あたり 28.1 であり、ブルネイ(34.4)、 米国(31.1)、オーストラリア(29.5)、ハ
ンガリー(29.2)に次いで世界第 5 位と高いレベルにある 89。 U.S. Preventive Services Task
Force 2021 年稔告では 45 歳開始に対して推奨グレード B としたが 89、 日本や米国を除いたほ
とんどの国で 50 歳以上を対象に免疫法を用いた大腸がん検診プログラムが実施されている 99。

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