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井口委員提出資料 (32 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64916.html
出典情報 社会保障審議会 福祉部会(第30回 10/21)《厚生労働省》
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−−−能登半島地震が起きたとき、それぞれの法人を率

飯田大輔|いいだ · だいすけ

いるトップたちはまず何を、どう思ったか?

社会福祉法人福祉楽団 理事長/株式会社恋する豚研究所 代表取締役

即時対応が成功のカギ

(学術)
。2001 年、社会福祉法人福祉楽団を設立。特別養護老人ホー

1978 年千葉県生まれ。東京農業大学農学部卒業。日本社会事業学校

研究科修了。千葉大学大学院人文社会科学研究科博士前期課程修了

櫛田:僕は、何かしなくてはと思って、国や全国社

ム等の相談員や施設長などを経て、現在理事長。2012 年、障害のあ

る人の仕事をつくるため株式会社恋する豚研究所を設立し現在に至る。

会福祉協議会など全国組織の動きを待っていました
が、私たちの動きのほうが早くなりました。
時田:大きな組織なので、意思決定のプロセスが
複雑なのでしょう。私たちも、
「支援に行かなきゃ!」と
は思っていました。ですが、実際にこういうとき、東西、
様々なネットワークがあって、誰とどういくかを決めて
いなかったと、ハタとしました。
馬場:愛川舜寿会としては、いきなり動いても迷惑
かなと迷いました。元旦で現場は混乱しているだろな
と、ガチャガチャ感が見えました。でも、しばらくたっ
ても全然、全国組織からの連絡が来なかったから、
「こ
れは飯田から連絡が来るぞ」と思っていて(笑)、職
員たちと覚悟はしていましたね。
飯田:馬場さんのところは、災害派遣の経験がある
から想定できるよね。未経験の法人は確かにどうしよ
うかと足踏みしてしまう。

ところだけではなく、東京、北海道、神奈川などの団
体から職員を派遣してくれました。ただ、嬉しい。迷
惑とか混乱なんて全く感じませんでした。
松井:私たちもあのときは被災して、暑いさなかに

大林:まさに私たちの法人がそうで、何ができるの

停電してクーラーも効かないし、人手は足りないし。本

かがわからないでいました。でも、飯田さんからメッ

当に、職員を派遣してくださって本当に助かったし、心

セージが来て、
「よしやろう」となりました。

強かったです。

馬場:そう、飯田からはすぐ、「いくぞ!」って連絡
がきました。「わかった!」とすぐ反応しました。僕
は、リーダーシップとフォローシップという概念がある

6法人( FamSKO )のつながりは
特別なものではない

と思っていて、 リーダーシップを持つ人と、 各法人の
トップが持つフォローシップが大事で、「行く」と決め

−−−ところで、どうしてこの6法人がいくことになったの

たら、その決断に対して、各法人のトップがどれだけ

でしょう?

早く判断して、レスポンスできるかが大事です。トップ
が意思決定の段階で迷っていたら、正直、そういう組

飯田:小田原福祉会さんとは 20 年以上前から、ナ

織とは一緒にいけないかなと思います(笑)。こうして、

イチンゲールのケア理論の勉強会でご一緒していま

レスポンスが早かった6法人と、 FamSKO(ふぁむす

す。また、生活クラブさんとも 20 年以上前から小規模

こ)という団体ができました。

ユニットケアや様々な研修や活動でご一緒しています。

飯田:ところで、支援が早すぎて迷惑ってことはな

「生活を整える」ということに基盤をおき、そうした考

いと思いますよ。今回の震災では、「秩序ある支援」

え方や理論を学びたいという法人が増え、日常的なや

というような発災すぐの支援活動の是非について議論

りとりのほか、勉強会や視察で一緒になることが多かっ

がありました。実際、僕たち福祉楽団は、2019 年の

た法人です。職員の交流もありますし。気合いという

台風 19 号のときに被災しましたが、うちの職員だけで

よりはもうちょっと理念みたいなところでつながってい

はまわらないのが目に見えていました。そこで、メッセ

るような気がします。そのような信頼関係から、いざ災

ンジャーで馬場さんに助けを求めたら、すぐに自分の

害派遣をするとなったときに、この6団体であれば一
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