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資料1-2 セイヨウハッカ油のリスク評価について (37 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59995.html
出典情報 令和7年度第4回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会
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1 過敏 性 腸 症候 群 ( IB S :irritable bowel syndrome )について
I BS とは
大腸や小腸に潰瘍や腫瘍などの器質的な病変がないにもかかわらず、
下痢や便秘などの便通異常を伴う腹痛や腹部不快感が、慢性的にくり返
される病気のことをいいます。IBS の国際的な診断基準としては、Rome
基準が用いられており、日本における診断もこの基準に従っています。
生命に関わる病気ではありませんが、腹痛、下痢や便秘、不安など
の症状により生活の質 ( Quality of life:QOL ) が著しく低下すること
が問題となっています。

有病者数
IBS はストレスの多い先進国において多く認められます。日本における有病率は 13.1% で、有病者数は約 1,200 万人と推
計されています。男女別では男性よりも女性にやや多いとされています。年代別では20 歳代から40 歳代にやや多くみられます。

症状
主な症状は、腹痛又は腹部不快感、それに関連した便通異常 ( 下痢、便秘、交互にあらわれる下痢及び便秘 ) です。
他にも腹部膨満感 ( お腹が張る ) 、腹嗚 ( お腹がゴロゴロ鳴る ) 、鼓腸 ( ガスがたまってたたくとポンポンと鼓を打つような
音がする ) 、残便感と言った腹部症状があらわれることがあります。
また、症状が重くなると、頭痛、頭重感、めまい等の身体症状、抑うつ感、不安感、緊張感等の精神症状を呈すること
があります。

タイプ ( 病 型 )
IBS は、便の形状から下痢型、便秘型、混合型、分類不能型の 4 つのタイプに分類されます。男性では下痢型 / 混合型が、
女性では便秘型 / 混合型が多いとされています。

<IB S のタイプ>
分 類

1)

便形状
硬 便または兎糞状便 が 2 5 % 以上あり、
軟 便 ( 泥状便 ) または水様便 2 ) が 2 5 % 未満のもの
軟 便 ( 泥状便 ) または水様便 2 ) が 2 5 % 以上あり、
硬 便または兎糞状便 1 ) が 2 5 % 未満のもの
1)

便秘型

硬い便 / コロコロ便が多い

下痢型

泥状便 / 水様便が多い

混合型

硬い便 / コロコロ便になったり、
硬 便または兎糞状便 1 ) が 2 5 % 以上あり、
泥状便 / 水様便になったり、
軟 便 ( 泥状便 ) または水様便 2 ) も 2 5 % 以上のもの
交互に症状を繰り返す

分類
不能型

どれでもない

便 性状異常の基準が便秘型、下痢型、混合型のいずれも満たさないもの

B r i s t o l 便 形 状スケール 1- 2

2)

B ri stol 便形状スケール 6-7

<Bristol 便 形状スケール>
タイプ

2

便形状

1

コロコロ便

硬くてコロコロの兎糞状の ( 排便困難な ) 便

2

硬い便

ソーセージ状であるがでこぼこした ( 塊状の ) 便

3

やや硬い便

表面にひび割れのあるソーセージ状の便

4

普通便

表面がなめらかで柔らかいソーセージ状、あるいは蛇のようなとぐろを巻く便

5

やや軟らかい便 はっきりとした断端のある柔らかい半分固形の ( 容易に排便できる ) 便

6

泥状便

端がほぐれて、ふにゃふにゃの不定形の小片便、泥状の便

7

水様便

水様で、固形物を含まない液体状の便

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