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資料1-8-2 認定特定非営利活動法人日本がん登録協議会 御提出資料 (68 ページ)

公開元URL https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/wg/2501_02medical/251029/medical06_agenda.html
出典情報 規制改革推進会議 健康・医療・介護ワーキング・グループ(第6回 10/29)《内閣府》
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提言番号
III-16

内容
院内がん登録における多重がん判定での
SEER 自動判定機能の導入

重要度
★★

提案の背景
一般的に、がん登録は地域や施設における、罹患、診療、転帰等のがんの実態を把
握し、他(地域、施設)のデータと比較することによって、現状を評価する取り組みであ
り、収集されたデータの比較可能性の確保は極めて重要です。
現在、院内がん登録での多重がん判定には SEER ルールが採用されています。た
だ、SEER ルールは複雑で、判定に際しては高度な医学的知識が必要であり、院内が
ん登録実務者には大きな負担になっています。
その一方で、比較可能性を確保するためには、臨床では重要な症例ごとの個別性を
無視しなければならないことがあります。その場合、多重がん判定では SEER ルールと
臨床医の判断が異なることになります。もし、院内がん登録実務者が SEER ルールで
はなく臨床医の判断によって多重がん判定を行うと、がん登録データの比較可能性が
毀損されます。このようなことは、院内がん登録実務者が SEER ルールを取り扱う時間
や知識がなかったり、比較可能性よりも臨床医の意見を優先したりした際に起こります。

提案の具体的な内容
院内がん登録における多重がんの取り扱いについて、以下のように提案します。
(1) 多重がん判定の負担を軽減するために、院内がん登録実務者が多重がんルール
を十分に理解できるように支援する。(教材、講習等)
(2) 将来的に自動判定することが望ましい。

なお、多重がん判定による実務者の負担は、施設の規模やがん医療における施設
の役割等で大きく異なります。例えば、診断や治療が困難で複雑な症例が多い大学病
院やがん専門の医療機関では負担が大きく、そのような症例が少ない中・小規模の医
療機関では負担が小さいと予想されます。そのため、今後はさまざまな医療機関での
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