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外見からの判別が困難な脳卒中後遺症の制圧に向けた提言 (22 ページ)

公開元URL https://www.ncvc.go.jp/hospital/wp-content/uploads/sites/2/20250707_neurology_seisakuteigen.pdf
出典情報 「外見からの判別が困難な脳卒中後遺症の制圧に向けた提言」発表(7/7)《国立循環器病研究センター》
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2)課題
脳卒中後の嚥下障害、それに引き続く栄養障害、肺

るエビデンスが不足していると考えられている(図)8。

炎は、予後に関連する重要な合併症であるが、特に急

また、診療科や治療症例数別の解析でもその認識に差

性期における対応は不十分である。我が国における急

はなく、嚥下障害は脳卒中診療に携わる全ての医師が

性期病院を主な対象としたアンケート調査では、嚥下

課題と感じている 8。

障害は認知症に次いで治療が困難であり、診療に対す

我が国における脳卒中後後遺症に関する全国アンケート調査

図6

脳卒中合併症で一番困ったと感じるものは?

転倒

睡眠障害
排尿、排便障害

脳卒中合併症でエビデンス不足感じるものは?

2%

排尿、排便障害

1%

3%

3%

睡眠障害

その他

その他

3%

8%

6%

転倒

4%

認知障害

うつ、意欲低下

4%

嚥下障害

脳卒中後てんかん

41%

4%

14%

うつ、
意欲低下

認知障害

15%

34%

嚥下障害

41%

近年の報告によると、嚥下障害のリスクとして、年

をしているように、嚥下障害の頻度にばらつきがある

齢や低栄養、サルコペニアや認知症、脳卒中の病巣・

のは、評価法の違いや正確性によるためであり、より

神経学的重症度などが関連しているが、嚥下障害に対

精度の高い評価法が必要である。さらに、嚥下障害の


「1. 脳卒中

ある患者に対する確立した栄養療法はなく、病院間や

後遺障害の現状」において後遺症の頻度について記載

脳卒中医間で対応が異なるため、診療の不均衡が生じ

する評価や治療に確立したものはない

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5.脳卒中後肺炎/嚥下障害の現状、課題、政策提言
22

34%

脳卒中後てんかん