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かかりつけ医機能に関する取組事例集(第1版)(令和7年6月) (31 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000123022_00007.html
出典情報 かかりつけ医機能の確保に関するガイドラインについて (6/27)《厚生労働省》
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12.エリア唯一の病院として乳幼児から高齢者まで幅広くかかりつけ医機能を発揮
(医療法人池慶会 池端病院:福井県越前市)







総人口・高齢者割合

75,493人 ・ 65歳以上:31.4% 85歳以上:6.2%(令和6年1月1日時点)

面積

230.70㎢(令和6年10月時点)

取組開始時点

平成2年12月(訪問診療・訪問看護開始)~現在

取組に関するホームページ

https://ikebata.jp

背景
課題

⚫ 越前市郊外の王子保地区(旧南条郡王子保村)と呼ばれる人口約6,000人の地域に立地。
この地域の医療機関は診療所も含めて池端病院のみ。
⚫ 隣接する南越前町には診療所はあるものの病院はなく、池端病院は王子保地区から南越前
町にかけてのエリアで唯一の病院。
⚫ 地域の高齢化率は約30%と高く、高齢者医療中心の慢性期病院の役割を担う一方で、初
期救急機能も有している。エリア唯一の病院として乳幼児から高齢者までのかかりつけ医
機能を持つ必要があった。

取組
概要

⚫ 小規模ながら地域包括ケア病床と療養病床を併せ持つ地域密着型多機能病院として、入院
機能は在宅復帰・在宅医療支援機能、リハビリテーション機能、看取りを含む終末期医療
機能に特化。
⚫ 高度急性期医療は他の医療機関が担うため、それらの機関と連携しながら対応。
⚫ 周囲に医療的ケア児に対応できる機関が少なく、人材も不足。小児を診る意欲を持つ在宅
医を増やすべく、自ら医療的ケア児の外来・在宅医療にも取り組んでいる。

効果

⚫ エリア唯一の病院として、地域のニーズに応じて乳幼児から高齢者までのかかりつけ医機
能を提供。
⚫ 多職種連携により平均在院日数の短縮、在宅復帰率も高水準を維持。

主な取組内容
■地域のニーズに応じて在宅医療を提供
• 非常勤を含む医師の多くが訪問診療や往診を行い、各部署の看護師も師長級はほぼ全員が訪問看護を経験。
• 病院隣接の居宅介護支援事業所(ケアプランステーション)には常勤介護支援専門員8人(うち主任介護支援専
門員3人)を配置し、月250件ほどのケアマネジメントを提供。
■医療・介護の多職種連携
• 週1回、全職種の職員が出席する病棟カンファレンスを
開催。多職種で意見を交換し方向性を共有。
• 在宅支援に向けた個別症例の課題分析のほか、介護
福祉士や介護支援専門員に医療知識を共有し、連携。
• 多職種連携による在宅メニューの充実が図られているた
め、療養病棟の平均在院日数は地域包括ケア病床
23.9日、療養病床114.4日と全国平均を下回り、在
宅復帰率も同88.1%、75.6%という高さを維持。(令
和5年度実績)
• 医療法人の体制として、看護師21人、保健師2人、介
護福祉士21人、介護支援専門員18人など(令和6
年9月時点)
■小児の在宅医療に関する取組
• 高齢者だけでなく、小児の在宅医療にも積極的に取り組み。
• 地域に医療的ケア児に対応できる医療機関がなく、ニーズに応える形で取組を開始。
• 現在は小児在宅専門医も非常勤医として勤務し、基幹病院小児科との連携のもと、小児在宅連携拠点とし 30
て地域で在宅療養中の多くの医療的ケア児に訪問診療・訪問看護等を提供できる体制を整えている。