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令和4年度 我が国における過労死等の概要及び政府が過労死等の防止のために講じた施策の状況(令和5年版 過労死等防止対策白書) (197 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001156170.pdf
出典情報 令和5年版 過労死等防止対策白書(10/13)《厚生労働省》
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ただ、産業医による面接指導を受けた場合は面接実施の事実が会社に共有されることも
あり、気軽に利用しにくい場合がある。そのような方には、まずは一度、秘密が守られ
る健康面談として保健師と話をしてもらえるよう声をかけている。
管理職向けには、初めは労働契約法など労務管理に関するコンプライアンスの観点か
ら「安全配慮義務」について改めて理解する研修を、全管理職向けに実施した。その後、
全員面談などで「上司が部下の話を聴く態度に個人差が大きい」
「上司に話しにくい」な
どの意見が出たことから、
「聴く技術」を産業カウンセラーに学ぶ「傾聴研修」を実践的
なワークショップを交えて実施した。


また、パワハラの発生予防などを目的に、臨床心理士からロールプレーイングで学ぶ
「部下への感情コントロール研修」を実施したところ、全管理職の半数以上が参加した

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という。さらに、コロナ禍で全国の支店長会議がオンライン化されたため、業務外での
で実施した。この研修は、産業カウンセラーの進行で、学習者同士が協力し合う形式(ピ





アラーニング)でストレスケアの方法などについて学んだ。






















こうした研修の効果について、人事部長は「健康管理センターへの相談がとても増え
た。元々、診療所だった時は、社員にとって『けがや病気の診察をする場所』という印
象だったが、現在の健康管理センターになり『健康に関する相談に気軽に乗ってくれる
場所』だということが浸透した。また、以前はいきなり診断書などを持ってきて『休み
たい』と欠勤や休職希望者が出ることが多かったが、今ではその前段階から継続して面
談でフォローしているケースが殆どで、結果的に早期に対応できるケースが増えました」
と成果を語る。実際、令和元年以降、欠勤や休職期間が明らかに短縮したという。健康
管理センター長も「研修のお陰で管理職のメンタルヘルスに対する認識が深まり、対応
力が向上している。また、研修を通じて産業保健スタッフの顔が見える存在になってい
るので、声をかけてもらいやすくなった」と話す。
拠 点 施設 「健 康デ ザイン セ ンタ ー」 を設 置
こうした取組の拠点として令和元年、本社に
「健康デザインセンター」が設置された。施設
には、産業医や産業保健スタッフが常勤する健
康管理センターが位置する「Health Care Zone」
をはじめ、うんていや卓球台、エアロバイクを
設置している「Active Zone」
、移動可能なテー
ブルを自由に組み合わせて打ち合わせやイベン
トなどに利用できる「Design Working Zone」


過労死等の防止のための対策の実施状況

コミュニケーションが不足しているという課題を受け「セルフケア研修」をオンライン

<卓球でリフレッシュする社員>

ICT を活用したヨガや、バランスボールでリフレッシュが可能な「Relax Zone」がある。
就業時間中でも、社員が気軽に訪れて利用できる。

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