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デジタル田園都市国家構想基本方針(案) (14 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digital_denen/dai8/gijisidai.html
出典情報 デジタル田園都市国家構想実現会議(第8回 6/1)《内閣官房》
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また、都市部住民が地方に転居するためには心理的・金銭的なハードルも存在す
るため、例えば、都市部で閉塞感を感じる人々にチャレンジできる場として地方を
位置づけるなど、関係人口として地域への関わりを深化させていくことで、こうし
た地方移住の心理的なハードルを下げると同時に、都市部の人材のキャリアアップ、
さらには地域の付加価値創出にもつなげていく。デジタル化の進展により、地理
的・時間的な距離に関係なく、コミュニケーションが取れる環境が整備されたこと
により、オンライン関係人口の創出・拡大など、カジュアルに都会の人が地方と関
わるきっかけになっている。また、企業等におけるワーケーションの取組や、地域
を繰り返し訪ね、住民と来訪者の関係性を深める、第2のふるさとづくりを推進す
ることにより、地方への交流人口を生み出すことも地域活性化には重要である。こ
れらの取組を通じて、地方と他地域の交流の間口をデジタルの力により広げること
により、リアルな交流や地方移住を促し、地方と都市をつなぐ人材の裾野の拡大を
図ることができる。また、地方に移住・就業しようとする人の経済的な負担の軽減
のため、移住支援事業などの活用を通じて、後押しをすることも求められる。
加えて、都会に住む人が生活基盤を完全に地方に移すことについては、仕事等の
面でハードルが高いことから、都会に生活拠点を残しつつ地方にも生活拠点を設け
る二地域居住等への関心が高まっている。そこで、都市部と地方の二拠点での生活
をはじめ、多様なライフスタイルの実現が可能な環境を整えることも重要である。
【地方大学・高校の魅力向上】
進学や就職を機に地方を離れる若者は多く、若い世代の人の流れに関しては、大
学等が果たす役割が大きい。地方大学の振興や、地方国立大学の限定的・特例的定
員増、東京圏の大学等の地方へのサテライトキャンパス設置推進により、地方にお
いて魅力ある学びの場を作るとともに、産学官の連携により地域の中核的産業の振
興や雇用の創出を推進することが重要である。
同様に、高等学校段階も重要な役割を担っており、将来、地域ならではの新しい
価値を創造し、地域を支えるような人材を育成するためには、地域を知り、地域に
親しむ機会の創出が重要である。特に、学校が地域の関係機関等と連携しながら教
育に取り組むために高等学校等と地域をつなぐ人材(コーディネーター)の配置や、
専門高校(農業高校、工業高校、商業高校等)において、地方公共団体や産業界等
と連携・協働した実践的な職業教育を推進することで、地域経済の活性化を担う人
材養成に果たす役割を強化する。
【女性に選ばれる地域づくり】
東京圏への女性の転入超過数が男性を上回る傾向が続く中で、固定的な性別役割
分担などについての意識改革、シングルマザーの移住の積極的な働きかけ、女性の
起業支援を行う地方公共団体等が現れている。こうした取組が広がるよう支援し、
女性に選ばれる地域づくりを推進する。

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