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母子保健検討委員会答申 (30 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012754.html
出典情報 日本医師会 定例記者会見(5/20)《日本医師会》
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が不可欠となる。母子健康手帳への確実な記載に加え、将来的には、自治体
や医療機関が活用する電子的な情報共有の仕組みを通じて、妊娠期の接種歴
を必要に応じて参照できる環境を整備することが望ましい。したがって、母
子免疫ワクチンの導入・拡充に備え、妊娠期ワクチン接種情報の記録方法や
共有の在り方について、関係機関が連携して早期に検討を進めることが求め
られる。
⑤ 個人情報保護と実務運用のバランス
情報共有を進めるうえで、個人情報保護への配慮は不可欠であるが、過度
な萎縮により支援が遅れることは避けなければならない。妊産婦や乳幼児に
関する情報はセンシティブであるものの、母子保健の目的である母子の安全
と福祉の確保を考慮すれば、必要な情報を適切に共有できる体制の整備が求
められる。
現行制度では、児童福祉法に基づき、出産後に適切な養育が受けられない
おそれのある「特定妊婦」等について、市町村が早期支援を行うための情報
提供が認められている。また、児童福祉法に基づき特定妊婦等の情報を市町
村に提供することは、個人情報保護法においても、
「生命、身体又は財産の
保護」や「公衆衛生の向上又は児童の健全な育成」のために必要がある場合
は、
「本人同意を得ることが困難な状況」に該当するとして、本人の同意を
得ないで情報提供することが許容されている。しかし、これらは要支援妊産
婦や要保護児童など特定のケースを対象とした枠組みであり、産科―小児科
間で出生児全体の医療情報を継続的に共有するための包括的な制度は、現時
点では整備されていない。
このため、情報共有が必要な場面であっても、制度の解釈の違いや萎縮的
な運用により共有が滞り、支援開始が遅れるおそれがある。母子保健の目的
を確実に達成するためには、産科医療機関・小児科医療機関・自治体が、必
要な情報を確実に共有できるよう、実務に沿った情報共有の手順と範囲を明
確化することが求められる。
支援に必要な情報は速やかに共有されるべきであり、その際には個人情報
の取扱について適切な配慮を行うことが重要である。また、医療者・保健師・

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