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母子保健検討委員会答申 (29 ページ)

公開元URL https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012754.html
出典情報 日本医師会 定例記者会見(5/20)《日本医師会》
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③ 情報提供の時期と手順
情報共有が実効性を持つためには、
「何を」
「誰に」「いつ」
「どうやって」
伝えるかを整理し、提供の時期や方法を明確にすることが重要である。産科
から小児科への引き継ぎにおいては、特に退院時と1か月児健診前後の二つ
の節目が重要となる。
まず、分娩施設退院時は、母子の情報が産科医療から小児医療へ移行する
最初の重要なタイミングである。産科と小児科が同一医療機関内にある場合
は院内の電子カルテ等によって円滑に情報が共有される一方、産科医療機関
から別の小児科医療機関へつなぐ場合には、書面による情報提供や退院時連
絡票、母子健康手帳、自治体との連携など、複数の経路を確保する必要があ
る。こうした違いを踏まえ、妊娠・分娩経過、出生直後の母子の状態、心理
的・社会的な支援ニーズなど、産科で得られた主要な情報を、今後こどもを
診療する小児科医へ確実に引き継ぐ体制を整えておくことが重要である。
次に、1か月児健診前後は、産科で得られた情報が小児科へ本格的に引き
継がれる節目である。出生後の入院経過、授乳や体重増加の状況、産後健診
における身体的・心理的評価(EPDS の結果等)
、家族・支援者の状況を事前
に共有することで、1か月児健診時の重点評価項目が明確となり、必要な支
援につなげやすくなる。とりわけ、心理的・社会的課題が認められる場合に
は、自治体の母子保健担当とも適切に情報を共有し、早期から支援体制を整
えておくことが望ましい。
④ 母子免疫ワクチン導入に伴う情報共有
近年、母体へワクチンを接種し、胎盤を介して胎児に抗体を移行させるこ
とで、出生直後から乳児期早期の感染症予防を図る「母子免疫(Maternal
immunization)
」の戦略が、注目されているvii。例えば、百日咳を含むワクチ
ンが妊婦に推奨されてきた国があるほか、我が国でも RS ウイルス感染症に
対する妊婦へのワクチン接種を 2026 年度から定期接種として導入されるな
ど、母子免疫ワクチンの制度化に向けた動きが本格化しつつある。
母子免疫ワクチンが導入される場合、妊娠中の接種情報(種類・接種時期・
ロット等)を、出生後にこどもを診療する小児科医が確実に把握できる体制

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