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提案書11(2003頁~2199頁)医療技術評価・再評価提案書 (77 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190899_00011.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 診療報酬調査専門組織・医療技術評価分科会(令和5年度第1回 11/20)《厚生労働省》
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医療技術評価提案書(保険既収載技術用)
整理番号

335203

※事務処理用

提案される医療技術名
申請団体名

シロリムスを投与している難治性リンパ管疾患の患者への特定薬剤治療管理料の算定
日本小児外科学会
20小児外科

主たる診療科(1つ)
提案される医療
技術が関係する
診療科

33形成外科
関連する診療科(2つまで)
22小児科

提案される医療技術又は提案される医療技術に類似した
医療技術の提案実績の有無



過去に提案した年度
(複数回提案した場合は、直近の年
度)
「実績あり」の
場合、右欄も記
載する

リストから選択

提案当時の医療技術名

有無をリストから選択

追加のエビデンスの有無
診療報酬区分
診療報酬番号

再評価区分(複数選択可)


B001 2
1-A

算定要件の見直し(適応)

1-B

算定要件の見直し(施設基準)

該当する場合、リストから○を選択

1-C

算定要件の見直し(回数制限)

該当する場合、リストから○を選択

2-A

点数の見直し(増点)

該当する場合、リストから○を選択

2-B

点数の見直し(減点)

該当する場合、リストから○を選択



項目設定の見直し

該当する場合、リストから○を選択



保険収載の廃止

該当する場合、リストから○を選択



新規特定保険医療材料等に係る点数

該当する場合、リストから○を選択



その他(1~5のいずれも該当しない)

該当する場合、リストから○を選択

「6

提案される医療技術の概要(200字以内)



その他」を選んだ場合、右欄に記載

血中シロリムス濃度のモニタリング(Therapeutic Drug Monitoring :TDM)に基づく計画的治療管理。
具体的にはシロリムスを内服している難治性リンパ管疾患(リンパ管奇形(リンパ管腫)、リンパ管腫症、ゴーハム病、リンパ管拡張症)患者に
おいて血中シロリムス濃度を測定し、結果に基づき適正な用量調節を行う。

文字数: 163

再評価が必要な理由

シロリムスは、難治性リンパ管疾患に対し唯一有効性が示された薬剤だが、薬物動態等から薬物血中濃度測定は必須であり、臨床現場においては
薬物血中濃度測定がルーチンで行われている。また、シロリムスの有効性を示した研究では、シロリムス投与と、薬物血中濃度測定およびその結
果に基づく投与量の調節が必ずセットで行われており、有効性と安全性についてのこれまでのエビデンスは、薬物血中濃度測定を前提としている
(薬物血中濃度測定を実施しない治療管理でも同等の有効性や安全性が確保できるというエビデンスは出ていない)。以上より、難治性リンパ管
疾患患者に投与した場合のTDMについても、既収載のリンパ脈管筋腫症患者と同様、特定薬剤治療管理料算定の必要性が高いと考える。

【評価項目】
シロリムスは主に下記に示すような薬物動態上の理由により、薬物血中濃度測定が必須である。
1) シロリムスの有効性と安全性のエビデンスとして確立されている範囲において血中至適濃度のレンジが5-15 ng/mlと狭い
2) トラフ血中濃度と有害事象の発現頻度との間に用量依存的関係がある(Kahan et al. 2000、Meier-Kriesche & Kaplan 2002)
3) 致死的となりうる薬剤性肺障害が起こり得る(添付文書3))
4) 薬物動態の個人間のバラつきが大きい(Kahan et al. 2000、MacDonald et al. 2000)
5) 投与量と血中薬物濃度時間曲線下面積(AUC)の相関が低い(Kahan et al. 2000)
6) トラフ血中濃度とAUCの相関が高い(Kahan et al. 2000)
7) 特殊病態や薬物相互作用により薬物血中濃度が大きく影響を受け得る(添付文書3))
①再評価すべき具体的な内容
(根拠や有効性等について記載)

また、難治性リンパ管疾患患者に対するシロリムス投与についての治験(NPC-12T-LM試験4))や論文報告(Ozeki et al. 2019他1,5))において
も、薬物血中濃度に基づいて投与量が調節され、その手法・範囲において有効性と安全性が確立されている(薬物血中濃度測定を実施しない治療
管理でも同等の有効性や安全性が確保できるというエビデンスは出ていない)。
シロリムスの添付文書3)では難治性リンパ管疾患において、投与開始1-2週間後に血中濃度を測定し、トラフ血中濃度が<15 ng/ml となるよう
に投与量を調節することが求められている。
以上より、シロリムスを投与している難治性リンパ管疾患患者において適切な治療効果を得るには血中薬物濃度モニタリングTherapeutic Drug
Monitoring (TDM)による管理が非常に重要と考える。なお、難治性リンパ管疾患患者に対するシロリムス投与における薬物血中濃度測定、および
その結果に基づく投与量の調整については技術として確立されており、実際の臨床現場においても薬物血中濃度測定がルーチンで行われている。

【対象とする患者】B001特定疾患治療管理料
ス製剤を投与しているもの
②現在の診療報酬上の取扱い
・対象とする患者
・医療技術の内容
・点数や算定の留意事項

2 特定薬剤治療管理料

(1) 特定薬剤治療管理料1(レ) リンパ脈管筋腫症の患者であってシロリム

【技術内容】 対象とする患者に対して投与薬剤の血中濃度を測定し、その結果に基づき当該薬剤の投与量を精密に管理する。薬物血中濃度測定
の詳細(採血のタイミング、血中至適濃度、投与設計、検査法等)は、対象患者・対象薬剤によって異なり得ることもあり、診療報酬の算定要件
等において特段の言及は無い。
【点数や算定の留意事項】 本管理料には、薬剤の血中濃度測定、当該血中濃度測定に係る採血及び測定結果に基づく投与量の管理に係る費用が
含まれている。また、薬剤の血中濃度および治療計画の要点を診療録に記録することが求められている。現在、シロリムスを投与しているリンパ
脈管筋腫症患者に対する薬物血中濃度測定の点数は470点。


診療報酬区分(再掲)
診療報酬番号(再掲)

B001 2

医療技術名

特定薬剤治療管理料

2079