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参考資料5_薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (8 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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上でリサーチマインドを絶えず意識し、あるいは研究の道を選んでも新たな薬学的発見を目
指す上で常に臨床現場を意識することが求められる。また、異なる立場や場面を意識するこ
とや、他の選択肢を選んだ薬剤師と連携することも重要である。更には、薬剤師の間だけで
関係性を築くのではなく、薬学・医療を含めた幅広い分野の多くの人々と積極的に関係を築
き、自らも社会の一員として関心を持ち関与することも、「多様な場や人をつなぎ活躍できる」
という目的の達成のためには必要不可欠なことであろう。
最後に、学問は先人の積み重ねの上に成り立つものであることから、入学した最初の授業
から学問の尊さを感じ取り、また、生命は太古の昔からの生活の営みが紡ぎ出すものである
ことから、実務実習では生命の厳かさや生と死の意味するものを感じ取りながら、学修に臨
んでいただきたい。また、薬学生の学修環境は、大学の教職員だけではなく、患者や学外の
薬学教育関係者等多くの方々の協力の上に成り立っていることを忘れてはならない。そのた
め、自己を理解し、様々な人の支えによって薬学を学ぶ機会が得られたことへの感謝と敬意
の念を持ち学修の成果を社会に還元するとともに、地域のリーダーの役割を担い、更に次世
代における薬学や医療の発展につなぐために、生涯にわたって精進していただきたい。そし
て何より、一人の社会人として高い倫理観と教養を持つことを強く求める。

4 薬学教育に携わる各関係者にお願いしたいこと
実務実習や学生の動機づけとしての早期体験実習の実施を含め、地域の薬剤師会、病院薬
剤師会、病院・薬局実務実習地区調整機構等を含む関係機関との連携を大学に期待したい。
特に、多様な場や人をつなぎ活躍できる薬剤師を育成するため、地域の病院、薬局等におい
て、在宅医療、各種保健活動等も含め、各大学の実習等へ協力いただければ幸いである。今
後、今まで以上に地域包括ケアシステムを意識した内容を含むとともに、薬剤師偏在に係る
内容を取り入れていくことが期待される。
また、卒後の医療現場では、チーム医療や多職種連携の観点から、医療系職種に限らず、
多くの職種との協働が求められる。このため、卒前の段階からこれらを意識した教育が実施
できるよう、関係者におかれては様々な形で御協力いただきたい。各大学におかれては、必
要な学修内容が十分担保できるよう、十分な実験・実習時間の確保に配慮いただきたい。
なお、教育にあたっては、
「3 薬剤師を目指す学生に求めたいこと」で示した内容について
も考慮いただければ幸いである。

5 患者・市民への周知や協力の依頼
「3 薬剤師を目指す学生に求めたいこと」でも述べたとおり、実務実習の円滑かつ安全な
実施にあたっては、患者として関わる市民の理解が必要不可欠である。実習における患者か
らの同意については実務実習への市民の協力を広く請うために、各大学で工夫して次の「患
者・市民の皆様へのお願い」文面例や薬学教育協議会作成のポスター等を利用するなどして、
薬学教育の必要性と重要性について周知を図ることが望ましい。

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