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参考資料5_薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) (28 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
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「A 薬剤師として求められる基本的な資質・能力」を身に付けるための大学での学び
薬剤師を目指す学生は、卒業後も継続的に「A 薬剤師として求められる基本的な資質・能力」
を身に付ける努力を続け、常に高い資質・能力を目指して生涯にわたってより良い医療人となる
ために研鑽を積む必要がある。大項目B〜Gの全ての内容が、「A 薬剤師として求められる基本的
な資質・能力」に掲げられた個々の資質・能力を身に付ける上で重要であるが、薬剤師を目指す
学生として、在学中に特に意識してほしい点を以下に示した。
1)プロフェッショナリズム
プロフェッショナリズムとは、薬剤師として関わる全ての状況で求められる姿勢であり、全
ての大項目に密接に関連する最も重要な内容である。時代や社会の在り方と共にその概念は変
化するものの、豊かな人間性と生命の尊厳に関する深い認識を持ち、法律、制度、規範等を理
解し、遵守するという行動の基盤を培うことが大切である。「プロフェッショナリズムとは何
か」という観点を継続的に考えていく姿勢を全ての大項目で考え、身に付けるよう努力するこ
とが重要である。
2)総合的に患者・生活者をみる姿勢
患者や生活者には自分とは異なった様々な人生、物語があることを考えることが重要である。
医療人として、患者や生活者の立場を相手の置かれた状況と共に捉え、利他的な態度でその権
利や尊厳を尊重する姿勢を生涯にわたって持ち続けるため、この点を意識しながら学ぶ必要が
ある。
3)生涯にわたって共に学ぶ姿勢
大項目Aに掲げられた資質・能力は、全て生涯にわたって獲得に努めることが求められてい
る。その場限りの学びから脱し、生涯にわたって学ぶ姿勢を学生時代から培うよう努める必要
がある。また、優れた医療人となることを志す者として、自分自身又は仲間と学び合うことを
通して、共に学ぶ姿勢を心がけることが必要である。
4)科学的探究
医療・福祉・公衆衛生における課題を薬学的視点から見出して科学的な解決を導くというリ
サーチマインドを育むことに努め、医療と薬学の発展に貢献しようとする姿勢を、全ての大項
目を学びながら心がけることが必要である。
5)専門知識に基づいた問題解決能力
生涯にわたって十分な薬学的知識を身に付ける努力を続け、患者や生活者が抱える問題に適
切な科学的判断、解決策を提供できるようになるために、全ての大項目を学ぶ必要がある。
6)情報・科学技術を活かす能力
日々進歩する高度先端技術に関心を持ち、情報・科学技術に関する倫理、法律、制度、規範
等を遵守し、情報・科学技術とその専門知識を医療に活用することを常に考える姿勢を、全て
の大項目で意識しながら学ぶ必要がある。
7)薬物治療の実践的能力
薬学生は、卒業後も生涯にわたって、責任ある薬物治療を主体的に計画、実施、評価し、的
確な医薬品の供給、状況に応じた調剤、服薬指導、患者中心の処方提案等ができる薬剤師を目
指して研鑽を積む必要があり、全ての大項目において意識しながら学ぶ必要がある。
8)コミュニケーション能力
良好なコミュニケーションとは、一方的に情報を提供することではなく、共感的な状況で円
滑な情報の共有、交換を行い、相手の意思決定を支援することであることを意識しながら学ぶ
必要がある。
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