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03資料1-1森野委員提出資料(高齢者に対するインフルエンザワクチンファクトシート) (18 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64997.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会 ワクチン評価に関する小委員会(第32回 10/22)《厚生労働省》 |
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種 28 日後の HI 抗体価(GMT)は HD-IIV3 の方が有意に高かった。抗体陽転率は、A(H1N1)では差が見
られなかったが、A(H3N2)および B 型において HD-IIV3 が有意に高かった。また、接種後の抗体保有率
は B 型でのみ HD-IIV3 群が有意に高かった(表2) 43。
表2. 50 歳〜64 歳の成人において HD-IIV3 と SD-IIV3 で誘導される HI 抗体価の比較
HI 抗体 GMT 比
抗体陽転率の差
抗体保有率の差
(HD-IIV3/SD-IIV3)
(HD-IIV3-SD-IIV3)
(HD-IIV3 - SD-IIV3)
A(H1N1)
1.43 [95%CI: 1.04, 1.97]
差なし
差なし
A(H3N2)
1.65 [95%CI: 1.21, 2.25]
13.5%
差なし
B型
1.60 [95%CI: 1.23, 2.08]
23.1%
9.1%
株
トロント、カナダで 2014 年および 2015 年の 2 年間に渡って実施された前向きランダム化二重盲検対
照試験(NCT02263040)では、18 歳から 64 歳の成人を対象に、3 価不活化ワクチン HD-IIV3 と SD-IIV3
の免疫原性を比較した(表3)。2015 年におけるワクチン接種 21 日後の HI 抗体価(GMT)は、HD-IIV3
初接種および HD-IIV3 2 年連続接種群が SD-IIV3 群よりも高かった 44。
表3. 18 歳〜64 歳の成人において HD-IIV3 と SD-IIV3 で誘導される HI 抗体価の比較
年
2015
HD-IIV3(初接種)
HD-IIV3(2 年連続接種)
SD-IIV3
p値
p値
GMT(21 日後)
GMT(21 日後)
GMT(21 日後)
(初接種 vs SD)
(2 年連続 vs SD)
A(H1N1)
749
768
384
<0.0001
0.002
A(H3N2)
1238
956
633
0.0003
0.1
B型
1113
1086
556
0.0005
0.02
株
日本国内で 2020 年から 2021 年にかけて実施されたサノフィ社主導の HD33sup-IIV 第 3 相試験
(NCT04498832; U1111-1225–1085)では、主要評価項目である免疫原性(ワクチン接種 28 日後の HI 抗
体価および抗体陽転率)において、高用量 4 価不活化インフルエンザワクチン(HD-IIV4)は標準用量 4 価
不活化インフルエンザワクチン(SD-IIV4)に対して優越性を示した(表4)。この試験は、10 施設における
60 歳以上の成人 2,100 人が対象となったランダム化、モディファイド二重盲検、実薬対照のデザインで
ある。HD-IIV4 は SD-IIV4 と比較して、すべてのインフルエンザ株において HI 抗体価(GMT)の点で優
れた免疫応答を誘導し、ワクチンに含まれる4つすべてのインフルエンザ株において、HD-IIV4 は SDIIV4 よりも高い抗体陽転率を示した(表4)。また、副次評価項目では、年齢別(60 歳〜64 歳、65 歳以上、
65 歳〜74 歳、75 歳以上)に見ても高用量ワクチンの方が HI 抗体価および抗体陽転率で優れている傾向
が認められたが、高齢になるに従い低下する傾向にはあった 45。
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られなかったが、A(H3N2)および B 型において HD-IIV3 が有意に高かった。また、接種後の抗体保有率
は B 型でのみ HD-IIV3 群が有意に高かった(表2) 43。
表2. 50 歳〜64 歳の成人において HD-IIV3 と SD-IIV3 で誘導される HI 抗体価の比較
HI 抗体 GMT 比
抗体陽転率の差
抗体保有率の差
(HD-IIV3/SD-IIV3)
(HD-IIV3-SD-IIV3)
(HD-IIV3 - SD-IIV3)
A(H1N1)
1.43 [95%CI: 1.04, 1.97]
差なし
差なし
A(H3N2)
1.65 [95%CI: 1.21, 2.25]
13.5%
差なし
B型
1.60 [95%CI: 1.23, 2.08]
23.1%
9.1%
株
トロント、カナダで 2014 年および 2015 年の 2 年間に渡って実施された前向きランダム化二重盲検対
照試験(NCT02263040)では、18 歳から 64 歳の成人を対象に、3 価不活化ワクチン HD-IIV3 と SD-IIV3
の免疫原性を比較した(表3)。2015 年におけるワクチン接種 21 日後の HI 抗体価(GMT)は、HD-IIV3
初接種および HD-IIV3 2 年連続接種群が SD-IIV3 群よりも高かった 44。
表3. 18 歳〜64 歳の成人において HD-IIV3 と SD-IIV3 で誘導される HI 抗体価の比較
年
2015
HD-IIV3(初接種)
HD-IIV3(2 年連続接種)
SD-IIV3
p値
p値
GMT(21 日後)
GMT(21 日後)
GMT(21 日後)
(初接種 vs SD)
(2 年連続 vs SD)
A(H1N1)
749
768
384
<0.0001
0.002
A(H3N2)
1238
956
633
0.0003
0.1
B型
1113
1086
556
0.0005
0.02
株
日本国内で 2020 年から 2021 年にかけて実施されたサノフィ社主導の HD33sup-IIV 第 3 相試験
(NCT04498832; U1111-1225–1085)では、主要評価項目である免疫原性(ワクチン接種 28 日後の HI 抗
体価および抗体陽転率)において、高用量 4 価不活化インフルエンザワクチン(HD-IIV4)は標準用量 4 価
不活化インフルエンザワクチン(SD-IIV4)に対して優越性を示した(表4)。この試験は、10 施設における
60 歳以上の成人 2,100 人が対象となったランダム化、モディファイド二重盲検、実薬対照のデザインで
ある。HD-IIV4 は SD-IIV4 と比較して、すべてのインフルエンザ株において HI 抗体価(GMT)の点で優
れた免疫応答を誘導し、ワクチンに含まれる4つすべてのインフルエンザ株において、HD-IIV4 は SDIIV4 よりも高い抗体陽転率を示した(表4)。また、副次評価項目では、年齢別(60 歳〜64 歳、65 歳以上、
65 歳〜74 歳、75 歳以上)に見ても高用量ワクチンの方が HI 抗体価および抗体陽転率で優れている傾向
が認められたが、高齢になるに従い低下する傾向にはあった 45。
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