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総-3個別事項について(その14)技術的事項 (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66697.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第633回 12/5)《厚生労働省》
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脳深部刺激療法における遠隔プログラミング



インターネット回線を介して遠隔で治療設定機能の変更が可能なプログラム医療機器が令和4年11月に薬事承認され、対面
診療と遠隔プログラミングによる刺激調整を比較した海外のRCTにおいて、有用性・安全性が示された。
関連学会が作成した手引き(案)では対面診療と遠隔プログラミングを適切に組み合わせて診療することが推奨されている。

遠隔プログラミングによる診療
患者用
コント
ローラ

脳深部刺激療法(DBS)における遠隔プログラミング
の手引き(案) 日本定位・機能神経外科学会
医師用
プログラマ

ビデオ通話を通じて診察

インターネット通信
(オンライン治療の場合)

刺激装置
患者体内に埋め込まれており、症状の変化
により、医師用プログラマで刺激を調整

ビデオ通話を通じて診察
従来通り、モニタ画面の操
作を通じて刺激調整を行う

出典:アボットメディカルジャパン合同会社

【試験デザイン】前向き、多施設共同、非盲検無作為化市販後臨床試験

【対象患者】アボット社製のDBS製品が植込まれた患者を対象と、本試験の選
択基準に合致する患者を非盲検下でオンライン群※と対面群に無作為化割付し、
対面による初回プログラミングを実施
(※)オンライン群では、患者は刺激調整プログラミングの実施に関して、オ
ンライン診療もしくは対面診療のいずれかを選択可能
【主要有効性評価項目】
患者による全般的な病状の改善度(PGI-C)における1ポイントの改善が認めら
れた平均日数が、オンライン群で39.1 ± 3.3日、対面群で54.2 ± 3.7日であった。
出典: Alireza Gharabaghi, et al.

Communications Medicine. 2025; 5: 31

遠隔プログラ ・DBSの適応疾患に対し、適切に電極留置、刺激装置植込が行
ミングを行う
われた患者
条件(抜粋) ・通常の対面診療で確認する刺激条件・神経症状評価・副作用
確認などが、遠隔プログラミングでも取得・確認可能
・「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(厚生労働
省)を遵守して診療を行うこと
遠隔プログラ ・DBS術後退院後の初回外来は対面診療を原則とする。
ミング開始の ・初回外来以降は、「遠隔プログラミングを行う条件」を満た
タイミング
していれば、遠隔プログラミング導入を可能とする。
(抜粋)
・他院でDBS手術が行われ、刺激調整のみを行う施設の場合、
初回は対面診療を原則とする。
緊急時の対応 ・遠隔診療中に症状の変動、副作用、機器トラブル等が発生し
(抜粋)
た場合には、速やかに対面診療へ切り替えるものとする。
・また、刺激設定の大幅な変更、バッテリー残量の低下、機器
交換の必要性等が認められる場合には、必ず当該施設におい
て評価を行うものとする。
遠隔プログラ ・6ヶ月に1回は対面での診療を実施する。ただし、術後早期
ミングの間隔
や症状の増悪期など、刺激条件の調整を頻回に行う必要ある
(抜粋)
患者で、本来は来院が望ましいが頻回に来院できない患者の
場合などは、月1回など症状に応じて遠隔プログラミングを
活用する。術後1年以降で症状が安定した状況であれば、対
面での診療間隔を1年とすることは許容される。
・大きな症状変動や機器トラブルがある場合には、随時対面診
療を優先する。
出典:日本定位・機能神経外科学会提供資料

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