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総-3個別事項について(その14)技術的事項 (12 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66697.html |
| 出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第633回 12/5)《厚生労働省》 |
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臓器提供の発生時における臓器移植実施施設の動き
○ 臓器移植の実施体制を有する大学病院等において移植を担当する診療科は、多くとも年間30件の移植手術に対
応するため、臓器あっせん機関からの連絡に備え、チームとして365日対応可能な体制を整えている。
○ 臓器移植を実施するに当たって、脳死症例発生の可能性に係る連絡を受けてから移植手術終了まで、10名程度
の医師が約3日間業務に当たることとなる。
【例:肝臓移植の場合】
移植実施施設
院内調整スタッフ(医師)
臓器あっせん機関
第1回脳死判定
事例に関する
早期化情報
数日後の移植手術の可能性を認識
19.7時間※1
第2回脳死判定
本選定開始
摘出手術日の連絡
1st call
待機患者に連絡
40.2時間※1
・レシピエントの選定
・レシピエントの来院要請・術前
検査・手術説明等
・院内各部署との調整(主に手術
室調整)
・ドナー手術・レシピエント手術
の人員調整
を実施。
ドナー手術チーム
365日対応可能な体制を整備し、
事例発生時には、院内の各部署
と調整を行い、死体移植がス
ムーズに行われるよう手配
レシピエント手術チーム
4人程度の外科医
+
2-3人程度の外科医
(提供臓器への処置のため)
で構成
4人程度の外科医で
構成
手術室確保につい
て麻酔科と調整
レシピエント来院要請
ドナーチームの編成
移植受諾の
連絡
待機患者が受諾、
医学的にも移植
実施可と判断
手術室の確約
(他事例と要調整)
移動手段の予約・確保
ドナーチーム 病院出発
院内各部署(手術室・ICU医・麻酔科医・担当診療科医)への情報共有
レシピエントチー
ムの編成
3.7時間※2
14時間※2
10.7時間
※2
移植手術は、全例緊急手術となるが、一般の緊急手術と異な
り、移植手術チーム以外にも人員が必要であり、診療科の余
剰人員のみでは対応不能であるため、定時手術との並列体制
が難しく、定時手術が延期される例も発生している。
また、移植手術の開始時刻はドナー手術の時刻に影響される
ため、移植実施施設の都合のみでは決められない点が負担を
大きなものとしている。
1回の提供事例において、1つの診療科から
・院内調整スタッフ(医師) 2人
・ドナー手術チーム(外科医) 4人
・レシピエント手術チーム(外科医)4人+2-3人
の医師が必要な点で、移植実施施設の負担は大きい。
60%の事例で計13-24時間の移動
(摘出手術は深夜・未明が多いため、
前泊が必要なことも多い) ※3
採
取
術
最終評価
原則、公共交通機関での搬送と
なるため、医師自らが臓器の
入ったクーラーボックスを運ぶ。
最終評価で問題
ないことを報告
術前検査
術前IC
移植成績向上のため臓器の
阻血時間を極力減らす必要
があるため、手術中のド
ナーチーム・レシピエント
チーム・麻酔科医が協調し、
入室時間を決定している。
レシピエント
入室
臓
器
搬
送
【Bench surgery】 (外科医2-3人)
術野と異なる場所(手術台の横)にて、
提供された臓器に付着した組織を整え、
血管吻合のための下準備を行う。
提供臓器
への処置
移
植
術
集中治療管理
※ 健康・生活衛生局難病対策課移植医療対策推進室にて作成。 ※1 2020年度から2024年度の脳死下臓器提供事例に関するJOTのデータを基に、移植医療対策推進室にて解析した。
※2 2025年1~9月の脳死下臓器提供事例に関するJOTのデータを基に、移植医療対策推進室にて解析し、肝臓移植の場合を示している。 ※3 日本移植学会 働き方改革委員会 笠原ら, 移植, 2022, 57 巻, 1 号, p. 67-74.
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○ 臓器移植の実施体制を有する大学病院等において移植を担当する診療科は、多くとも年間30件の移植手術に対
応するため、臓器あっせん機関からの連絡に備え、チームとして365日対応可能な体制を整えている。
○ 臓器移植を実施するに当たって、脳死症例発生の可能性に係る連絡を受けてから移植手術終了まで、10名程度
の医師が約3日間業務に当たることとなる。
【例:肝臓移植の場合】
移植実施施設
院内調整スタッフ(医師)
臓器あっせん機関
第1回脳死判定
事例に関する
早期化情報
数日後の移植手術の可能性を認識
19.7時間※1
第2回脳死判定
本選定開始
摘出手術日の連絡
1st call
待機患者に連絡
40.2時間※1
・レシピエントの選定
・レシピエントの来院要請・術前
検査・手術説明等
・院内各部署との調整(主に手術
室調整)
・ドナー手術・レシピエント手術
の人員調整
を実施。
ドナー手術チーム
365日対応可能な体制を整備し、
事例発生時には、院内の各部署
と調整を行い、死体移植がス
ムーズに行われるよう手配
レシピエント手術チーム
4人程度の外科医
+
2-3人程度の外科医
(提供臓器への処置のため)
で構成
4人程度の外科医で
構成
手術室確保につい
て麻酔科と調整
レシピエント来院要請
ドナーチームの編成
移植受諾の
連絡
待機患者が受諾、
医学的にも移植
実施可と判断
手術室の確約
(他事例と要調整)
移動手段の予約・確保
ドナーチーム 病院出発
院内各部署(手術室・ICU医・麻酔科医・担当診療科医)への情報共有
レシピエントチー
ムの編成
3.7時間※2
14時間※2
10.7時間
※2
移植手術は、全例緊急手術となるが、一般の緊急手術と異な
り、移植手術チーム以外にも人員が必要であり、診療科の余
剰人員のみでは対応不能であるため、定時手術との並列体制
が難しく、定時手術が延期される例も発生している。
また、移植手術の開始時刻はドナー手術の時刻に影響される
ため、移植実施施設の都合のみでは決められない点が負担を
大きなものとしている。
1回の提供事例において、1つの診療科から
・院内調整スタッフ(医師) 2人
・ドナー手術チーム(外科医) 4人
・レシピエント手術チーム(外科医)4人+2-3人
の医師が必要な点で、移植実施施設の負担は大きい。
60%の事例で計13-24時間の移動
(摘出手術は深夜・未明が多いため、
前泊が必要なことも多い) ※3
採
取
術
最終評価
原則、公共交通機関での搬送と
なるため、医師自らが臓器の
入ったクーラーボックスを運ぶ。
最終評価で問題
ないことを報告
術前検査
術前IC
移植成績向上のため臓器の
阻血時間を極力減らす必要
があるため、手術中のド
ナーチーム・レシピエント
チーム・麻酔科医が協調し、
入室時間を決定している。
レシピエント
入室
臓
器
搬
送
【Bench surgery】 (外科医2-3人)
術野と異なる場所(手術台の横)にて、
提供された臓器に付着した組織を整え、
血管吻合のための下準備を行う。
提供臓器
への処置
移
植
術
集中治療管理
※ 健康・生活衛生局難病対策課移植医療対策推進室にて作成。 ※1 2020年度から2024年度の脳死下臓器提供事例に関するJOTのデータを基に、移植医療対策推進室にて解析した。
※2 2025年1~9月の脳死下臓器提供事例に関するJOTのデータを基に、移植医療対策推進室にて解析し、肝臓移植の場合を示している。 ※3 日本移植学会 働き方改革委員会 笠原ら, 移植, 2022, 57 巻, 1 号, p. 67-74.
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